この記事では、「子会社」と「完全子会社」の違いを分かりやすく説明していきます。
「子会社」とは?
「子会社」とは、こがいしゃという読み方をすべき言葉です。
漢字で表記しているこの言葉を目にすれば分かりますが、こどもとか親から生まれたもの等を意味する子という文字に、商行為や営利を目的とする社団法人で商法に基づいて設立されたものを意味する会社という言葉を加える事で成立した言葉となっています。
だからこそ「子会社」は、財務や事業方針等を決定する機関を、親会社と呼ばれる他の会社に支配されている会社を表す言葉です。
「子会社」の使い方
「子会社」は、日常的な会話で頻繁に用いられる様な言葉ではなく、ビジネスや経済といった話題の時に見聞きする事が多い言葉となっています。
具体的には経営や事業方針等の決定権を握っている別の会社、要するに親会社が存在している会社の事を子会社という言葉を使って表現するのが基本です。
なので親会社の対義語として、この「子会社」という言葉が使われる事も少なくありません。
「完全子会社」とは?
「完全子会社」とは、かんぜんこがいしゃという読み方をする言葉となっています。
文字で表記されたこの言葉を見れば明らかですが、欠けた所や不足している所が全くない事や必要な条件が全て揃っているという意味がある完全に、親会社により支配されている会社を意味する子会社という言葉を付け足して誕生した言葉です。
そのため「完全子会社」は、発行済みの株式総数の全てを他の株式会社に所有されてしまっている株式会社を意味しています。
「完全子会社」の使い方
「完全子会社」は、株式会社の形態を表す言葉であるため、ビジネスや経済に関する話題の際に登場する事が多い言葉です。
しかも発行済みの株式が全て別の会社に所有されてしまっている状態であるため、親会社の事も完全親会社という言葉で表現されます。
なので「完全子会社」はそんな風に、完全親会社の対義語としても使われる事が多く見られるのです。
「子会社」と「完全子会社」の違い
「子会社」と「完全子会社」は、文字を見比べれば分かる様に、最初に完全という言葉が付くかどうかの違いがあります。
更に完全が付く事で、表す意味合いにも違いが生じているのです。
まず「子会社」の方は、シンプルに親会社と呼ばれる他の会社に決定権を握られて支配されている会社を表す言葉となっています。
一方の「完全子会社」は、ある株式会社に発行している株式を全て所有されている状態の株式会社を表す言葉です。
「子会社」の例文
・『彼は有名企業の子会社に勤務しています』
・『子会社に勤めているので、親会社の社員には何かと気遣いしています』
「完全子会社」の例文
・『発行している株式を全て買い占める事で、完全子会社化に成功しました』
まとめ
2つの言葉を見比べれば、直ぐに最初に完全が付くか否かの違いがあると気付くはずです。
加えて完全という言葉が付く事により、言葉が持つ意味合いにも違いがあります。
ちなみに「子会社」は別の会社が経営等の決定権を握っており、そんな風に親会社に支配されている会社を表現する言葉です。
対する「完全子会社」は、別の会社が発行済みの株式を全て所有している状態の、株式会社を示す言葉となっています。