この記事では、「実施」と「実行」の違いを分かりやすく説明していきます。
「実施」とは?
「実際に施す」と書いて、「実施」。
「施す(ほどこす)」には、ほどこす、おこなう、ゆきわたらせる、といった意味があり、そこから、「実施」には、実際に行うこと。
しかも、法律や計画などにおいて、実際に行うことといった意味があります。
また、「実施」の場合、「実施」することで、良いことがある場合に使用されるものといった特徴があります。
「実施」の使い方
「実施」を使った言葉には、「実施要項」、「実施概要」、「実施要領」、「実施例」、「実施条件」、「実施時期」などといった、「実施」する内容や期間などを表すようなものが数多くあります。
また、文章中では、「実施する」、「実施された」、「実施したい」、「実施します」、「実施しない」などといった使い方となります。
「実行」とは?
「実際に行う」と書いて、「実行」。
そのまま、実際に行うことを意味する言葉です。
考えただけ、計画しただけ、ではなく、それらを現実的に行うことを示し、単に行うのではなく、その行為に対し、何らかの強い意志を持ち決意をもって行う場合に「実行」がよく用いられます。
「実行」の使い方
「実行」を使った言葉には、自分が口にしたことを行動に移すといった言ものある「有言実行」。
そのほか、「実行委員会」、「実行力」、「実行計画」、「実行形式」などがあります。
また、文章中では、「実行する」、「実行に移す」などといった使い方となります。
「実施」と「実行」の違い
実際に行動するということに対し大きな違いのない「実施」と「実行」。
しかし、何に対して用いるのかといった違いはあります。
「実施」は、計画や法律などに対し用いる言葉であり、「実行」は、考えた計画などに対し用いる言葉となります。
この点において違いがあるのが「実施」と「実行」です。
「実施」の例文
・『案内通り、オンラインでの大学説明会が実施されました。』
・『予定通り、来月末から家の解体工事が実施されることになりました。』
・『毎年、同じ時期に私が住む町内では、町内一斉清掃が実施されます。』
・『アンケート調査を実施した結果、以下のような調査結果が発表されました。』
「実行」の例文
・『私は一度決めたことは必ず有言実行を貫きたいと思っています。』
・『誰にどれだけ反対されても、自分で決めた計画を実行するつもりです。』
・『今回の事件において、計画したものと実行したものが異なるということが判明した。』
・『小心者の私は、いつも、綿密な計画を立てたうえで実行します。』
まとめ
このように「実施」と「実行」は、基本的には同じような意味として用いることができる言葉となります。
ただし、何を行うのかということに対し細かな使い分けが要求される、そんな言葉となるため、使い方には注意が必要です。