この記事では、「屈辱」と「雪辱」の違いを分かりやすく説明していきます。
「屈辱」とは?
負けて従うといった意味の「屈」とはじるといった意味の「辱」から成り立つ「屈辱」。
漢字の意味のままで、「屈辱」の意味は、屈服させられ、恥ずかしい思いをさせられること。
はずかしめられ、面目を失うこと。
となります。
このような意味から同じような意味を持つ言葉には、名誉などが傷つくといった意味の「恥辱」や「侮辱」。
不名誉な評判のことを指す「汚名」などがあります。
反対に「屈辱」の対義語は、良い評価となる「名誉」や「光栄」、「栄誉」などとなります。
「屈辱」の使い方
自分自身が受けるものとなるため、使い方としては、「屈辱を受ける」、「屈辱に耐える」などとなります。
そのほか、「屈辱感」や「屈辱的」などがあります。
「雪辱」とは?
恥をすすぐことを意味する「雪辱」。
恥の中でも特に競技などで以前に負けたことのある相手を破り名誉を取り戻すといった意味となります。
以前受けた恥を何らかの形で取り返すといった意味もあり、それが、その相手に勝つこと、仕返しをすること、といったものとなります。
このような意味から同じような意味を持つ言葉には、仕返しをするといった意味の「しっぺ返し」。
大切な人の代わりに自分が大切な人を倒した相手の仇を取ることを意味する「仇討ち」などがあります。
「雪辱」の使い方
以前受けた恥に対し仕返しをするといった意味となるため、使い方も「雪辱を果たす」、「雪辱を誓う」などとなります。
そのほか、「雪辱戦」といった言葉もあります。
「屈辱」と「雪辱」の違い
「屈辱」と「雪辱」の違いは明確です。
「屈辱」は、自分自身が恥ずかしい思いをすることに対し、「雪辱」は、その恥ずかしい思い、つまり、「屈辱」に対し、試合などで勝って目夜を取り脅すといった意味となります。
そのため、「屈辱」の場合、「晴らす」といった表現を行うことはできますが、「果たす」といった表現はできません。
反対に「雪辱」は、「果たす」といった表現はできますが、「晴らす」といった表現はできません。
「屈辱」の例文
・『今回の試合は、屈辱的な結果となってしまいました。』
・『屈辱的な惨敗をバネに、より一層、練習に励むつもりです。』
・『まさか、同級生からこのような屈辱を受けることになるとは思いませんでした。』
・『長年、仕事一筋で頑張って来ましたが、これほどの屈辱を味わったことはありません。』
「雪辱」の例文
・『今回の試合は、雪辱戦ともなる大切な試合です。』
・『前回の試合の雪辱を見事晴らすことができました。』
・『明日の試合は、雪辱を懸けた大切な試合になる。』
・『日本代表の雪辱を懸けた試合を見るため、急いで帰宅しました。』
まとめ
同じ意味だと思い使用している人も多い「屈辱」と「雪辱」には、以上のような明確な違いがあります。