この記事では、「差配」と「采配」の違いを分かりやすく説明していきます。
「差配」とは?
とりあつかうこと、世話をすること、指図することを意味する「差配」。
そのほか、手分けし事務を取り扱うといった意味や所有者に代わり貸地や貸家を管理するといった意味があります。
このように「差配」には、役目がある人に代わり、その役目を行う、指図するといった意味があります。
「差配」の類語には、「管理」や「監督」、「指揮」、「指導」、「マネージメント」、「運営」、「命じる」などがあり、英語で「差配」は、「Dividend」です。
「差配」の使い方
「差配」は、「差配する」といった表現方法となります。
そのほか、「差配が上手い」や「仕事の差配」、「差配人」などといった言葉もあります。
「采配」とは?
誰かに何かを行うように命令することを意味する「采配」。
人に命令しその人を動かすといった意味が「采配」にはあります。
一般的に「采配」は、立場が上の人が、立場が下の人に対し用いる言葉となります。
「采配」の類語には、「指揮」や「舵取り」、「コントロール」、「手綱取り」、「リード」などがあり、英語で「采配」は、「pick and match」です。
「采配」の使い方
「采配」は、「采配を振う」や「采配をとる」、「采配を見せる」といった表現方法となります。
そのほか、「監督の采配」や「采配の行方」などといった言葉もあります。
「差配」と「采配」の違い
指揮する、指図するといった意味では同じ意味の「差配」と「采配」ですが、誰かの代わりになり、その指揮をとることや指図することを意味する「差配」に対し、「采配」には、誰かの代わりといった意味は含まれません。
「采配」の場合は、上の立場の人が下の立場の人に対し命令するといった意味となり、その役割が誰かの代わりであるという意味はありません。
このように、同じ指揮するような行為でも、誰かの代わりに行うのが「差配」。
上の立場の人が下の立場の人に行うのが「采配」といった違いがあります。
「差配」の例文
・『面倒なマンションの管理などは、すべて差配人に任せることにしました』
・『先ほど、資料をメールさせて頂きましたので、よろしくご差配ください』
・『彼に私が行ってきた仕事の内容を差配しておきました』
・『各部署に仕事の差配をすることが私の役割です』
「采配」の例文
・『今回の試合に関し、監督の采配がとてもよかったと思う』
・『新しい代表監督に決まった監督の采配の行方が今から楽しみです』
・『初めて今回の企画で采配を振ることになり、非常に緊張しております』
・『どのようなスポーツにおいても、監督の采配というものは非常に重要なポイントとなります』
まとめ
以上のような違いがあるため、どのような状況なのか。
また、誰が誰に対し行うのか。
といったことを踏まえ、「差配」と「采配」を使い分ける必要があります。