大相撲の番付には「幕内」と「幕下」があります。
一度くらいは耳にしたことのある方も多いと思われますが具体的にはどのような意味なのでしょうか。
今回は、「幕内」と「幕下」の違いについて解説します。
「幕内」とは?
「幕内」とは「大相撲で6つに区分けされる階層の中で一番上の階層」です。
大相撲の番付では全体を6つに区分けしそれぞれで優勝を争います。
「幕内」は6つの階層の中で再上位に位置する階層で、一般的に大相撲の優勝力士といえば幕内最高優勝のことを指します。
大相撲の力士は全員番付と呼ばれる階級で分けられます。
最高位の横綱を筆頭に最も下の序ノ口まで全ての利子は全場所の成績によってランク付けされますが「幕内」は「横綱」「大関」「関脇」「小結」「前頭」の番付の力士が参加する階層を指します。
それ以外のカテゴリーでは「十両」のように番付名と階層名が同じですが「幕内」だけは例外的にトップである「横綱」上位陣の「三役」平野幕内力士である「前頭」と五つの番付で優勝争いが行われます。
「幕内」の使い方
・あと10分で幕内の取り組みが始まる。
・幕内まで出世できる力士は50人に1人と言われている。
・野球でたとえるなら幕内力士は一軍のレギュラークラスに相当する。
・幕内優勝の賞金は500万円だそうだ。
「幕下」とは?
「幕下」とは「大相撲で6つに区分けされる階層の中で上から三番目の階層」です。
「幕下」は大相撲の中では上から三番目の階層ですがひとつ上の「十両」とは待遇を含めた扱いが大きく異なります。
そのため「幕下」までは見習いのような扱いで半人前と見なされます。
「幕下」以下の力士は「十両」「幕内」の力士とは待遇が異なるため下積みの中で一番上の階層と見なされています。
「幕下」の力士は一人前扱いとなる十両昇進をめざして切磋琢磨します。
十両との扱いの差は天と地ほど違うと表現されるほどで、幕下筆頭と十両最下位ではたったひとつの番付差でありながら収入や待遇に大きな開きがあります。
「幕下」は一人前である十両の控えという側面があり、学生相撲などで特に実績を残した力士は「幕下付け出し」として特別に番付が幕下からのスタートとなります。
さらに幕下十五枚目までの力士には本場所で全勝すると十両昇進が確定するという特典があります。
「幕下」の使い方
・幕下の優勝争いは5人に絞られた。
・怪我のせいで十両から幕下に陥落する。
・幕下から十両に昇進したので付き人は卒業だ。
・衛星放送で幕下の取り組みを鑑賞する。
「幕内」と「幕下」の違い
「幕内」と「幕下」は同じ力士でもカテゴリーが異なります。
争うタイトルが幕内最高優勝と幕下優勝というのが最も大きな違いですが待遇面でもかなりの違いが見られます。
「幕内」には相撲協会から給料が支払われますが「幕下」には給料がなく場所ごとの手当のみです。
髪型も「幕内」は大銀杏と呼ばれる髷が結えますが「幕下」には許されません。
着物も「幕内」は自分で仕立てた着物を着られ正装は羽織袴ですが「幕下」は部屋から支給された着物のみです。
本場所も「幕内」は15日間毎日取り組みを行いますが「幕下」は7日間のみで、「幕内」なら8勝「幕下」なら4勝で勝ち越しとなります。
まとめ
「幕内」と「幕下」は同じ力士でも階層が異なり一人前と見習いほどの差があります。
待遇面ではかなりの違いがあるので間違いのないよう正確に知っておきましょう。