「幸多かれ」とは?意味や使い方を解説

意味と使い方

「幸多かれ」について

「幸多かれ」「さちおおかれ」と読み、お祝いの場などで使われる言葉です。

多少形式張った言葉なことから、それほど見聞きする機会はありませんが、そのように思って使う言葉です。

「幸多かれ」の意味とは?

幸多かれは、「これから幸せがたくさんあるように」という意味で使います。

その為、この言葉は結婚式の際に使われることが多く、神前形式では、牧師よりこの言葉をいただくことも少なくありません。

前途に対しての祝辞として使う言葉なので、悪い意味は一切込められていません。

わざと(本当はそうとは思っていないのに)使うようなこともないので、この言葉を聞いた際には、素直に言葉の通りに祝辞だと受け取っていいでしょう。

「幸多かれ」の言葉の使い方

幸多かれという表現は、比較的上の立場の人が使うことが多いです。

何かの演説などの際に、そのような人より壇上から「ここに集まった皆様に幸多かれ」などと使われる場面も多く見掛けます。

原則的に大勢に対して使う言葉で、一対一で使うことはあまりありません。

決して命令形ではありませんが、どちらかと言えば、(立場などが)同等、もしくは下と見られる人に対して使う言葉なので、目上の人に対して使うのはおすすめしません。

「幸多かれ」を使った例文

幸多かれを使った例文です。

この言葉がよく使われるシチュエーションでの使用例を挙げていきます。

「幸多かれ」の例文1

「結婚式で新郎新婦だけでなく、集まった人たち全てにも幸多かれと言われた」

結婚式でこの言葉が使われる場合、このように集まった人全てに対して使われることがほとんどです。

司会者が挨拶を行う人が使うことはまずなく、牧師などの聖職者によって使われます。

そうでないと、この言葉のもつ意味があまり感じられないからです(上の立場から言われることに意味があります)。

「幸多かれ」の例文2

「幸多かれと言われて半年が経つが、未だにこれというそういったこともない」

幸多かれは、あくまで「そのようにありますように」という祈りなので、そう言われた人が必ずしもそのようになれるとは限りません。

特に聖職者から言われた場合、いかにも効力がありそうな気がしてしまいますが、あまり期待をするのも考えものです。

あくまで挨拶や社交辞令として使っていると思っておいた方がいいでしょう。

「幸多かれ」の例文3

「本日のオープンに立ち会っていただいた全ての方々に、どうぞ幸多かれと願っています」

何かの施設などのオープンの際のスピーチで使っている例です。

決して上の立場からではありませんが、このような場合には集まってもらったことに感謝して、代表者から使われることがあります。

「幸多かれ」の英語と解釈

幸多かれを英語で表現すると、“I wish you all the best”が一番適当でしょう。

実際にも多く使われる形で、直訳では”幸運を祈ります”となります。

“I wish you all happiness”とすると、少し柔らかい表現になります。

それほど堅くはない場面では、こちらの方がいいかも知れません。

「幸多かれ」の類語や類義表現

幸多かれと同じような意味で使える言葉や表現です。

手紙などの文章で使う場合には、「幸多かれ」よりこれらの方が適しています。

「ご清祥」(ごせいしょう)

「ご清祥をお祈り申し上げます」、または「祈っております」といった形で使う言葉です。

健康であることや多幸を願っているという意味で使う言葉で、「幸多かれ」と個人に対して使っている表現だと考えていいでしょう。

「ご清栄」(ごせいえい)

こちらは、個人ではなく、企業や団体に対して使う表現です。

使い方は上の「ご清祥」と同じですが、相手の企業や団体としての繁栄を願っているという意味も込められています。

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