この記事では、「幾久しく幸多かれと祈ります」の意味を分かりやすく説明していきます。
「幾久しく幸多かれと祈ります」とは?意味
「幾久しく幸多かれと祈ります」の「幾久しく」は、読みは「いくひさしく」で、「つまでも変わらないさまや、末長く」を意味する言葉で、あいさつや手紙文などに用いられる言葉です。
また「幸多かれと祈ります」は、言うまでもなく「幸せが多い事を祈る」と言う意味です。
従って「幾久しく幸多かれと祈ります」とは、「末長く、いつまでも変わらず幸せの多い事を祈っています」と言う意味となり、結婚式の挨拶や電報文でしばしば耳にする慣用句です。
「幾久しく幸多かれと祈ります」の概要
「幾久しく幸多かれと祈ります」とは、「末長く、いつまでも変わらず幸せの多い事を祈っています」と言う意味の慣用句である事から、人生の新たな門出である結婚式でしばしば使われます。
しかし、この慣用句は、人生の節目を迎えた人に対して、この先の人生が幸多い人生である事を願って使う言葉であり、何も結婚披露宴のみで使われるものではありません。
この「幾久しく幸多かれと祈ります」と言う言葉を使うシーンについて、少し考えたいと思います。
人生の節目としては、誕生日があります。
しかし誕生日は毎年やって来るものなので、「幾久しく」は少し似つかわしくありません。
誕生日に使うなら、単に「幸多かれと祈ります」とする方が適切でしょう。
これは毎年交わす年賀状でも、同じ事が言えるでしょう。
では人生の大きな節目の20歳の成人式ではどうでしょうか?この場合、成人になって以降も末長くと言う意味を込めて、「幾久しく幸多かれと祈ります」を使ってもおかしくはありません。
また高校や大学の卒業式で教員が卒業生に向かって、花向けの言葉として使っても、特におかしいくはないでしょう。
すなわち、人生の大きな転換点で使うのがふさわしく、毎年の誕生日や、年賀の言葉としては「幾久しく」を使う事は、適切でないと言えるのです。
人生の大きな転換点と言えば、サラリーマンの定年退職があります。
こんなシーンで部下や後輩が、目上の人である定年退職者に使う事は失礼ではないのでしょうか?答えは、前後の言葉を敬語を交えて上手く使えば、問題ないと言えます。
例えばこれまでの指導等に感謝を述べた後に、『○○部長はこれからの第2の人生を過ごされる事になりますが、第2の人生においても幾久しく幸多かれとお祈り申し上げます。』のように使えばOKです。
「幾久しく幸多かれと祈ります」の言葉の使い方や使われ方
「幾久しく幸多かれと祈ります」を、定年退職する上司に向けて使う場合の例は前項で記した通りです。
また卒業生に校長や学長が使う場合には、『諸君はこれからそれぞれの人生を自ら切り開いて進むになります。
努力すれば必ず道は開けます!諸君の今後の人生が、幾久しく幸多かれと祈っています。』の様に使います。
「幾久しく幸多かれと祈ります」の類語や言い換え
「幾久しく幸多かれと祈ります」の類語や言い換えとしては、『末長く幸せある事を祈っています』や『これからずっと幸せな人生である事を願っています』等が上げられます。
まとめ
「幾久しく幸多かれと祈ります」とは、「末長く、いつまでも変わらず幸せの多い事を祈っています」と言う意味の慣用句で、成人式・結婚式・卒業式・定年退職等の人生の大きな節目で使われる言葉です。