この記事では、「序章」と「前置き」の違いを分かりやすい形で説明していきます。
「序章」とは?
「序章」とは、じょしょうという読み方をする言葉です。
はじめだったり糸口といった意味を持つ序の字に、文章等の一つの区切りを意味している章の文字を加える事で生まれた言葉となっています。
つまり、論文や小説等の始めに書かれる文章、導入部といった意味合いを持つ言葉として用いられているのです。
「序章」の使い方
「序章」は、小説や論文等の本題に入る前の始まり、所謂前置きを表す言葉として用いられています。
なので日常会話の中で、使用されるケースは余り見られない言葉です。
文字として本等で、第一章の前に序章と表記されて文章が綴られている事が多かったりします。
更に小説等の物語の導入部の文章に、序章に過ぎない、といった表現で文章が書かれている事も多く見られるのです。
これは連鎖的に事件等が起こる事を、予告するという意味合いで用いられる文章だったりします。
「前置き」とは?
「前置き」とは、まえおきという読み方をする言葉です。
前方とか正面という意味を持つ前の漢字に、据えるといった意味を持つ置の漢字を組み合わせる事で生じた言葉となっています。
なので、文章や談話で本文や本題に入る前の文や言葉を意味しているのです。
「前置き」の使い方
「前置き」は、本題にスムーズに入るために考慮して使われる文章や言葉となっています。
なので前置きは、本題の一部を予告する事でそれを強調するという使い方だけでなく、悲劇を伝える際には敢えて別の話題を取り上げる事で、読み手や聞き手のショックを和らげるといった使い方も出来ます。
例えば商談に訪れた際には、いきなりビジネスの本題に入らず、天気の話で場を和ませる事があるものです。
この本題と無関係な天気の話を、前置きという言葉を使って表現出来ます。
ただし本題から話が逸れ過ぎた場合には、前置きが長い、という言葉で批判的に表現されるケースも珍しくありません。
「序章」と「前置き」の違い
「序章」は文章や物語における、始まりの部分を意味する言葉です。
つまり本題を強調するために、切っ掛けや本題の一部が抜粋される形で使用されるといったケースも多くなっています。
前置きの方は、文章だけでなく会話にも用いられるのです。
ただし本題にスムーズに入るのが目的であり、本題とは無関係な話題が取り上げられる事もあります。
「序章」の例文
・『彼女が殺されたのは、結果的にこの惨劇の序章に過ぎなかった』
・『全体像から見れば、第一幕はこの物語の序章と言えるのではないだろうか』
「前置き」の例文
・『校長先生の話は、前置きが長くてなかなか本題に入らない』
・『手紙を書く時はいきなり本題から入るのではなく、ちょっとした前置きを入れるべきです』
まとめ
「序章」は文章や物語の始まりや、導入部と呼べる場所を意味する言葉となっています。
本題に関連した話題や話が書かれるのが基本です。
一方「前置き」は、本題にすんなり入るために取り上げる話題等を意味します。
序章とは違い、本題とは無関係な話題が取り上げられる事も少なくありません。