学校から配られるプリントには、すぐに理解できない言葉もあります。
この記事では、「当該児童」の意味を分かりやすく説明していきます。
明らかではない語句を、正しくおさえていきましょう。
「当該児童」とは?意味
当該児童(とうがいじどう)とは、その件に関わっている児童のこと。
話題となっている事象に、当てはまるお子さんのことです。
「今回の件に関係しているお子さん、子ども」という訳になります。
そもそも「当該」という言葉には「それに当てはまる」という意味があります。
「それ」というのは、議題に上がっていること、問題となっていることです。
そのため当該児童とは「今回の事例に、当てはまっている子ども」という訳になります。
学校では日々、色々なニュースが起こります。
そのため、その事例が何を指すのかは、学校側から発表された文書によっても異なります。
「当該児童」という遠回しな表現をつかっているのは、当事者のお子さんの氏名を、大勢の保護者にさらす訳にはいかないからです。
児童のプライバシーの侵害につながってしまうため、あえて「当該児童」という言葉を用いています。
「当該児童」の概要
当該児童という言葉は、文部科学省が発表した「いじめの定義」に載っている言葉です。
それによると学校現場のいじめは「当該児童が関係するある者から攻撃を受けて、精神的な苦痛を受けているもの」とされています。
この場合の「当該児童」というのは、いじめを受けているお子さんになります。
風通しのいい学校にするためには「何が起こっているのか」情報を広く公開することも大切です。
児童のプライバシーを守りながら、自由な意見交換がおこなわれる学校現場にするために「当該児童」という言い回しは広く用いられています。
「当該児童」の言葉の使い方や使われ方
当該児童は次のように用います。
使い方をチェックしていきましょう。
・「今回のいじめ問題は、当該児童の訴えから発覚いたしました」
・「新型コロナウイルスに感染した、当該児童の在籍校をお伝えします」
・不登校になっている当該児童に対して、定期的なカウンセリングをおこなうことが決まった。
当該児童とは「今回の要件に当てはまっている児童」です。
最近では新型コロナウイルスの感染やそれに対する対処を伝えるとき「当該児童」という言葉を用いています。
「当該児童」の類語や言いかえ
当該児童と同じような言葉には、次のようなものがあります。
・当該生徒
・当該児童生徒
当該児童はおもに小学校で使われる表現です。
中学校や高校になると「当該生徒」という表現がつかわれます。
またどちらにも適用できる「当該児童生徒」という語句もあります。
まとめ
「当該児童」の言葉の意味や、内容をお伝えしました。
「当該児童」とは今回の件に当てはまっているお子さん、子どものこと。
人権や個人情報に配慮するために、氏名を公表できないときに用いられます。
もともとは文科省が「いじめ問題の定義」として使用した表現になります。
内容をつかんで、出来事を正しく把握していきましょう。