この記事では、「従業者」と「就業者」の違いを分かりやすく説明していきます。
「従業者」とは?
従業員の概念よりも広いもので、事業活動に関わるものすべてを指す言葉で、同じ会社の従業者であれば派遣社員、他の法人に属している従業員や出向契約による出向元企業の社員なども含まれています。
経済センサスなどで使われている労働統計用語では調査期間中に賃金、給与、諸手当、内職収入などの収入を伴う仕事を1時間以上したもの。
なお、家族従業者の場合は、無給であっても仕事をしたとする。
と定められており、こちらも従業員より幅広い言葉となっています。
プライバシーマークの取得を行った企業では従業員だけではなく従業者全てに対して年に一回個人情報保護に関する教育を実施する必要があります。
意味合いが非常に幅広い言葉でもあることから口語としてはあまり使われておらず、家事従業者が含まれていることが従業員などとは大きく異なっておいます。
「就業者」とは?
従業者と休業者を合わせたもので数値としては絶対的に従業者よりも多くなります。
この場合の休業者は仕事を持ちながら少しも仕事をしなかった者、給料や賃金の支払いを受けているか受ける予定の雇用者か、自営業主で自分の経営する事業をもちその仕事を休み始めてから 30日以内の者を指します。
完全失業者は就業者には入りません。
統計などにおいて区分のため、パート・アルバイト就業者という言葉の使い方もあります。
この場合もパートとアルバイトの休業者が含まれています。
休業が含まれていることもあり、口語ではあまり使う言葉とは言えないものですが、学生ではない人で無職ではない人は就業者ということはできます。
「従業者」と「就業者」の違い
「従業者」と「就業者」の違いを、分かりやすく解説します。
「従業者」と「就業者」はどちらも統計に使われる言葉で、口語や統計に関わらない新聞記事などでは使われ、自分が就業者の定義に当てはまっているとしても「自分は就業者だ」などとはあまり言わないと言えるでしょう。
従業者は、事業活動に関わるものすべてを指す言葉で、派遣や出向社員なども含む会社で働く人のことを指します。
また、統計に使われる場合は賃金、給与、諸手当、内職収入などの収入を伴う仕事を1時間以上したもの。
なお、家族従業者の場合は、無給であっても仕事をしたとする。
という非常に幅広く仕事をしている人を指し、無休の家事労働者も従業者となります。
就業者は統計における従業者に休業者を合わせた定義で、人数的には自動的に従業者よりも多くなります。
従業者あっての数値と言えるでしょう。
まとめ
「従業者」と「就業者」は従業者に休業者を足したものが就業者となるという基本がありますが、この意味合いは統計において使われるものを指し、会社内で働く従業員、派遣社員、出向社員などを含んで従業者というケースでは就業者という言葉はあまり使いません。