この記事では、慣用句の「忠義を尽くす」の意味を分かりやすく説明していきます。
「忠義を尽くす」とは?意味
「忠義を尽くす」の読みは「ちゅうぎをつくす」で、「国家や主君に真心で一生懸命仕えること」を意味する慣用句です。
「忠義を尽くす」の概要
「忠義を尽くす」の「忠義」について、少し詳しく説明します。
「忠義」の熟語に使われている漢字の「忠」は「まことや、まごころ」という意味を持ち、また「義」の漢字には「人としてふみ行うべき道や、血縁のない者が結ぶ親族関係」の意味があります。
こうした漢字で構成される「忠義」とは、「血縁関係にない人に対して、真心を持って正しい行いで接すること」と言った意味になり、転じて「国家や主君に真心で仕えること」の意味となったのです。
従って「忠義を尽くす」は、前項で記載した「国家や主君に真心で一生懸命仕えること」の意味となるのです。
この言葉は慣用句ですが、戦後は国家や天皇陛下に「忠義を尽くす」と言ったこともなくなり、この言葉は時代劇等で慣用句として使われているのを見聞きするだけで、実際に自分が使うことのない言葉となっていると言えます。
ちなみに「忠義」に似た言葉に「忠誠」があります。
この言葉の違いについて、少し触れておきます。
「忠誠」とは「忠実で正直な心」を意味し、「忠義」と同じく「主君や国家に対する一途な真心」の他に「会社等の所属する団体組織に対する一途な真心」に対しても使われる言葉です。
従って、「彼は会社に対する忠誠心が厚い」のように、現在でも実際に使うことがある言葉です。
「忠義を尽くす」の言葉の使い方や使われ方
「忠義を尽くす」の慣用句は、以下の例文のように使われます。
・『赤穂浪士は主君に忠義を尽くし、長年の苦節の末に吉良上野介に仇討を果たした』
・『日本には主君に忠義を尽くした武将の逸話が多数残されており、ドラマでもしばしば取り上げられます。日本人は、こうしたドラマが好きと言えるでしょう』
・『現代の日本では、忠義を尽くすことなど実際にはなく、この慣用句も死語となりつつあるのかも知れません』
・『忠義を尽くすなど、封建時代の産物だと切り捨てる人がいますが、肉親以外の人に誠を尽くせる事は、ある意味では幸せな側面もあると感じます』
「忠義を尽くす」の類語や言い換え
「忠義」の類語としては「律儀」や「篤実 」や「忠誠」や「信義」を挙げることが出来ます。
従って「忠義を尽くす」は、「律儀を尽くす」や「篤実 を尽くす」や「忠誠を尽くす」や「信義を尽くす」と言い換えることが出来ます。
また「忠義」をそのまま使って「忠義立てる」と言い換えることも可能です。
まとめ
「忠義を尽くす」とは、「国家や主君に真心で一生懸命仕えること」を意味する慣用句です。
この慣用句は、現在の会社等の組織や団体やそのトップ等に対して使われることはなく、これらに対しては似た言葉の「忠誠を尽くす」の方が使われます。