旅行を趣味にしている人の中には、まだ行ったことがない場所に思いを馳せることも楽しみの一つです。
そこを旅する状況を思い浮かべて、やりたいことや行きたいところ、食べたいものを思い浮かべるだけで、ワクワクしてきます。
実際に旅に出てしまうとそこには終了がつきまとうので、一抹の寂しさを感じてしまうの、「思いを馳せる」方が楽しいと言う人さえいます。
ここで使用した「思いを馳せる」とはどう言う意味でしょうか。
別の漢字を使う「想いを馳せる」とはどう違うのでしょうか。
この記事では、「思いを馳せる」と「想いを馳せる」の違いを分かりやすく説明していきます。
「思いを馳せる」とは?
「思いを馳せる」とは、「離れているものや人のことを考えること」です。
「馳せ参じる」と言う表現があることから分かるように、「馳せる」には「頑張って遠くに行く」と言う意味があります。
このことから、「思いを馳せる」対象は、距離や気持ちが「遠くに」あることが重要です。
「想いを馳せる」とは?
「想いを馳せる」とは、「離れていたり、届かないものや人のことを強烈に考える」ことです。
「馳せる」に関しては、前述のように、「遠くに行く」ことであり、「想い」が、若干の感情的な意味を伴った言葉であることから、「想いを馳せる」には、「心理的に遠いところにいる人のことを情熱的だったり感傷的に考える」と言うニュアンスが出てきます。
「思いを馳せる」と「想いを馳せる」の違い
「思いを馳せる」と「想いを馳せる」の違いを、分かりやすく解説します。
両方とも、「離れているものに気持ちを至らせる」と言う意味ですし、一般的な辞書を見てもわかるように、この2つの文は同じことであると解釈することもできます。
ただ、違うとすれば「思い」と「想い」の違いです。
これもかなり微妙ではありますが、「想い」の方は憧れや愛情を持って、対象をイメージして考えると言うニュアンスがあるのに対して、「思い」の方は対象やシチュエーションを選ばずどんな場合にも使えるので、汎用的です。
そのことを考え合わせると、「想いを馳せる」の方がロマンチックな意味合いが強くなると入っても良いでしょう。
「思いを馳せる」の例文
「思いを馳せる」の例文は以下のようになります。
・『今は、見たことがないが一度は入ってみたいアフリカのサバンナに思いを馳せています』
・『しばらく帰れていない故郷に思いを馳せることが多くなりました』
「想いを馳せる」の例文
「想いを馳せる」の例文は以下のようになります。
・『仕事の都合で離れて暮らしている家族に、毎日想いを馳せています』
・『私が想いを馳せているのは、宝くじが当たったらどうしようかということです』
まとめ
この記事では、「思いを馳せる」と「想いを馳せる」の違いを、解説してきました。
序文で述べたように、旅行に対して「想いを馳せる」のは楽しいものです。
そして、それによって実際に旅行に出かけるのも一層楽しくなります。
しかし、世界には自分が行きたいところに自由に行くこともできない人々がたくさんいることも忘れてはなりません。