普段当たり前の様に使用している言葉でも、いざ意味を問われると答えられないケースが少なくありません。
しかも日本語の中には、見た目も意味合いも似ている様なややこしい言葉も数多く存在しています。
なので何となくという感覚に頼って言葉を使っていると、いざという時に正しく使い分けが出来ないケースも生じてしまうのです。
「怠ける」と「怠る」も使い分けがややこしい組み合わせの言葉なので、その違いをきちんと理解しておく事をおすすめします。
「怠ける」とは?
怠けるとは、なまけるという読み方をする言葉です。
行うべき事をきちんと行わない様を表したり、物事に対して真面目に取り組まないといった様子を、表現する際に使用する言葉となっています。
或いは働かずに、ダラダラとした態度を取っている際にも、この言葉を使用する事が多いです。
要するに持てる力をきちんと出さずに手抜きをしたり、作業等を行わずにだらけている様を表すのに使用される言葉となっています。
具体的な使い方としては、あの人は仕事を怠ける癖があるから注意が必要です、とか、宿題を怠ける様では成績アップは望めません、といった使い方が出来ます。
「怠る」とは?
怠るとは、おこたるという読み方をする言葉です。
すべき事をきちんと行わずにいる様を表現したり、なまけるといった意味合いを持っています。
他にも気持ちをゆるめてしまい、油断してしまっている様子を表現する言葉としても用いられているのです。
ニュアンスとしては、行うべき責務を果たさずにだらけてしまっている様や、油断してすべき事を行わない場合に頻繁に使用される言葉となっています。
或いはそれを行わない事により、何らかの支障が生じてしまう場合にも、この言葉が良く使われているのです。
具体的には、学生なのに学業を怠るとは何事か、とか、運転中に注意を怠ると事故を起こす危険があります、といった使い方が出来ます。
「怠ける」と「怠る」の違い
怠けると怠るは、どちらの言葉も行うべき事をちゃんと行わずにさぼっていたり、或いは気を抜いて手抜きをしている様子を言い表す言葉です。
しかも怠るという言葉の中には、怠けるという意味合いも含まれているので、ほぼ同じ意味を持つ言葉であると言えるのです。
ただしこの2つの言葉の違いを見出すとすれば、怠けるの方は部屋の掃除や練習の様に、主に手を抜く事で個人が被害を被る時に用いる事が多い言葉となっています。
一方の怠るの方はもっと強めのニュアンスであり、基本的に公的な義務や責務に対し手を抜いた際に使用される言葉です。
まとめ
怠けると怠るは、すべき事をしない、手を抜くといったほぼ同じ意味合いを持つ言葉となっています。
ただし怠るは、怠けるという意味を内包しつつもより強い意味を持つ言葉となっているのです。
違いを明確にすると、怠けるは主に私的な事柄を行わなかったり、手抜きをする場合に用います。
逆に怠るの方は、必ず行うべき事柄を行わなかったり、手を抜いてしまい、義務や責務をきちんと果たさない場合に用いるべき言葉です。