この記事では、「怪気炎を上げる」の意味を分かりやすく説明していきます。
「怪気炎を上げる」とは?意味
「怪気炎を上げる」の読みは「かいきえんをあげる」で、「調子が良すぎて真実味がないほどの意気込みを表現するさま」を意味する慣用句です。
「怪気炎を上げる」の概要
この慣用句に使われている「怪気炎」について、少し詳細に説明します。
この言葉は、「怪」と「気炎」に分解されます。
「気炎」は「炎を上げるほどの強い闘志」を意味し、そこに「疑わしい様子」を意味する「怪」が付いて、「疑わしく見えるほど、強く燃え上がる強い闘志」と言う意味になるのです。
本来は意気込みが強いことは、ポジティブに捉えられるのですが、そこに「怪=怪しい」が付くことで、ネガティブな意味に変化しているのです。
すなわち、「気炎を上げる」ことは闘志や意欲が見られ、肯定的に捉えられるのに、「怪気炎を上げると」それが行き過ぎた行為で、怪しげだと周囲は白けてしまうと言うことなのです。
「怪気炎を上げる」の言葉の使い方や使われ方
「怪気炎を上げる」の言葉は、以下の例の様に使われます。
・『年頭方針発表会で、社長は次第に自分の言葉に酔ったように、いつしか怪気炎を上げると言った状態になっていました。社員はその状況に白けてしまいました。』
・『人は飲酒すると気が大きくなり、彼などは酔っぱらうと毎回、おれはいずれはこの会社の社長にまで出世するとの怪気炎を上げるのが常です。』
・『彼の何事にも頑張ろうとする姿勢は評価できるのですが、その意気込みの表現が、怪気炎を上げるほどなので、かえって信用を無くしています。』
・『ボクシングの世界タイトル戦の挑戦者は、タイトル戦を前に、怪気炎を上げていましたが、2ラウンドでノックアウトを喰らってしまいました。』
いずれの使用例でも、強い意欲を示しているけれど、それが空回りして周囲を白けされる結果となってしまっていると、否定的な意味で使われています。
従って、この言葉を使う場合には、「怪気炎を上げる」はネガティブな言葉であることを充分理解して、慎重に使う必要があります。
「怪気炎を上げる」の類語や言い換え
「気炎」の類語としては「気勢」がありますが、「怪気勢」とは使われません。
「怪気炎」の類語と言える適当な熟語は、見当たりません。
従って「怪しげな気勢を上げる」と言い換えるのが、比較的近いと言えます。
また「上げる」は「揚げる」の字に置き換えることが出来ますし、「吐く」と言い換えることも出来ます。
従って「怪気炎を揚げる」や「怪気炎を吐く」と表現することも出来ます。
まとめ
「怪気炎を上げる」の読みは「かいきえんをあげる」で、「調子が良すぎて真実味がないほどの意気込みを表現するさま」を意味する慣用句です。
この言葉は、ネガティブな意味で使われるもので、使う場合には、相手や状況を慎重に判断して使う必要があります。