この記事では、慣用句の「悪の元凶」の意味を分かりやすく説明していきます。
「悪の元凶」とは?意味
「悪の元凶」の読みは、「あくのげんきょう」で、「悪いことを引き起こした一番の原因」を意味する言葉です。
「悪の元凶」の概要
「悪の元凶」に使われている「元凶」という言葉について、少し詳しく説明します。
まず「元凶」の読みは「げんきょう」であり、「がんこう」と間違いやすいので注意が必要です。
またこの言葉は、もともとは「悪事をたくらんだ中心人物」を意味する言葉でしたが、そこから転じて「悪いことの根本原因」といった意味も持つようになったものです。
さらに「元凶」の言葉を構成する漢字に分解して、意味を考えます。
「元」は訓読みが「もと」であり、「凶」は訓読みでは「わざわ(い)」「わる(い)」「おそ(れる)」であり、良くないことや悪いことを指す言葉です。
従って「元凶」の意味は「悪いことのもと、すなわち悪いことの原因」との意味になるのです。
「元凶」だけでも「悪いことの原因」という意味を持ちますが、「悪の元凶」では、そこに「悪の」を付けており、ある意味では日本語の使い方としては、おかしいとも言えます。
しかし、こうした表現が当たり前に使われているのは、「元凶」に「悪」の意味が入っている事の認識が少なく、単に「原因や根源」といった意味だと捉えられることが多いために「悪の」と付けているのか、「悪」を強調するためか、「表面上の悪のもとにある真の悪の原因」と言うニュアンスの表現のために付けられているのか、定かではありません。
いずれにしても、日本語としておかしいと言う方もおられるでしょうが、広く慣用句として定着しており、決して間違えた使い方ではないと言えます。
「悪の元凶」の言葉の使い方や使われ方
「悪の元凶」の言葉は、以下の例文のように使われます。
まず「元凶」が「悪い原因となった人」に使われ場合は、以下の例のように使われます。
・『会社の経営が悪化した悪の元凶はワンマン社長にある』
・『オーム真理教事件を引き起こした悪の元凶は、やはり教祖にある』
また「人以外の悪い原因」に対しては、以下の例の様に使われます。
・『こうした悲惨な少年犯罪の悪の元凶には、その少年が育った家庭環境がある』
・『こうした不正経理を生んだ悪の元凶は、会社の仕組みがずさん過ぎることです』
「悪の元凶」の類語や言い換え
「元凶」の類語としては、「根源」や「発生源」や「黒幕」や「首謀者」などを挙げることが出来ます。
従って「悪の元凶」は、「悪の根源」や「悪の発生源」や「悪の黒幕」や「悪の首謀者」と言い換えることが出来ます。
まとめ
「悪の元凶」とは、「悪いことを引き起こした一番の原因」を意味する言葉です。
その一番の原因が、人の場合にも、人以外の事象に対しても使われる言葉です。
また一般的に、「根本原因」が分かりにくい場合に、それを断定して示す場合に使われることが多い言葉です。