愛という漢字がついた呼び名は、日本には色々あります。
この記事では、「愛し子」と「愛息」の違いを分かりやすく説明していきます。
フォーマルな席で恥をかかないように、日本語の応用力を養っていきましょう。
「愛し子」とは?
愛し子(いとしご)とは、とても可愛がっている子どものこと。
愛おしくて、大切にしているお子さんのことです。
「愛」という漢字は「いとしい」と読むことがありますが、この「いとしい」と「子ども」が混ざって生まれたのが愛し子になります。
「愛」という漢字を見ると、ラブラブなカップルを連想することが多いのですが、実は「愛」という漢字にはもうひとつの意味があります。
それは「心から大切にする」という気持ちです。
よく母の愛情は海よりも深いといいますが、このことわざを良く表しているのが「愛し子」という言葉にあたります。
目の中に入れても痛くないくらい可愛い子という意味で、おもに「自分の子ども」に対して使う言葉になります。
愛し子は「最愛の我が子」や「愛娘・愛児」などと同じような意味があります。
お父さんとお母さんの親バカっぷりが浮かんでくる、とても愛くるしい表現です。
「愛息」とは?
愛し子の似た言い回しに「愛息」があります。
愛息(あいそく)とは、可愛がっている男のお子さんのこと。
とくに手をかけている、最愛のお子さんに対して用いるフレーズになります。
手塩にかけて育てた男の子はとても可愛いので、そうした親の愛情から生まれた言葉になります。
愛息は自分の息子について述べる場合もありますが、第三者が「素敵なお子さんね」と褒める意味で愛息と表現することもあります。
つまり自分の子どもに対しても、相手の子どもに対しても、どちらのシーンでも話せる便利な言葉が「愛息」なのです。
愛息の反対の言葉に、愛嬢(あいじょう)があります。
愛嬢は可愛がっている女のお子さんに使うフレーズです。
愛息と同じように自分の子・他人の子に適用できる、とても便利な言葉になります。
「愛し子」と「愛息」の違い
どちらも「愛」が付いているので、間違って覚えてしまうこともあります。
「愛し子」と「愛息」の違いを、分かりやすく解説します。
・「愛し子」はよその子には使わない
愛し子は最愛の子という意味があります。
自分の子どもに対して使う言葉なので、よそのお子さんに対しては使うことはありません。
親戚や知人のお子さんに「愛し子」と述べてしまうのは、間違いにあたるので注意しておきましょう。
一方で「愛息」は男のお子さんであれば、自分の子でも他人の子でもどちらでも利用できる言葉です。
女性に対しては使えないものの、非常に応用がきく言葉なので頭に入れておくと良いでしょう。
まとめ
「愛し子」と「愛息」の違いを分かりやすくお伝えしました。
愛し子は可愛くてたまらない自分の子どものこと。
対して愛息は、寵愛されている男のお子さんのこと。
愛息は他人のお子さんに対しても使える言葉です。
上品な言葉なので、どちらも覚えておくと良いでしょう。