学校が発行する成績関係の書類として「成績表」と「成績証明書」があります。
このふたつは似たような名前が付けられていますが実は全くの別物であり内容や用途が異なります。
今回は、「成績表」と「成績証明書」の違いについて解説します。
「成績表」とは?
「成績表」とは、「学習の程度や行動の記録などを評価しその結果をまとめて記録した表」のことです。
一般的に「成績表」といえば「学校で配られる成績が記入された表」という意味で使われています。
「通知表」「通信簿」などの呼び方もありますが「成績表」はそれらと同じく「学期ごとにそれぞれの科目ごとに評価を行いそれらの成績が記入された表」のことを指しています。
広義の意味では「生成器が書かれた書類」を意味し、学校の成績以外にスポーツやゲームの成績が書かれた書類も含まれます。
個人の成績という極めて重要な個人情報が記載された書類なので本人のみに開示されることは原則としてありません。
「成績表」の使い方
・学期の終わりに成績表が配られた。
・教室の後ろには国語のテストの成績表が貼りだされている。
・成績表を親に見せる。
・全体的に向上が見られる成績表からは塾通いの成果が感じられる。
「成績証明書」とは?
「成績証明書」とは、「学校での成績を証明する書類」のことです。
転校や就職などでは学校でどれだけの成績を残しているかがとても重要になります。
学校の成績はその人の学力を裏付けるものです。
「成績証明書」は自己申告だけでは簡単にごまかしが効く成績を学校側が真実であると証明するための書類です。
「成績証明書」の様式は発行する学校によって異なりますが一般的には取得した単位や科目ごとの評価、履修歴など学生としてどれだけ学業に励み成果をあげたのかが分かる内容が記載されています。
就職では人材としての優秀さを確認するために、転校時は内申と合わせて生徒の実力を見るために、奨学金審査では支援するに値する優秀な学生であるかを審査するために用いられます。
「成績証明書」の使い方
・奨学金の申請には成績証明書が必須だ。
・就職活動で成績証明書の提出を求められる。
・転校先に成績証明書を提出した。
・成績証明書の発行手続きを済ませる。
「成績表」と「成績証明書」の違い
「成績表」と「成績証明書」の違いは「渡す相手」です。
「成績表」は学校から生徒や学生に対して成績を通知するために渡される書類です。
「成績証明書」は成績を証明するために成績評価を受けた本人から会社や学校など第三者に渡される書類です。
本人に成績を知らせるのが「成績表」で、本人が第三者に対して成績を知らせるための書類が「成績証明書」という違いがあります。
「成績表」は在学中に学期ごとに発行されるもので「成績証明書」は学校を離れた後に発行される、という評価のタイミングにも違いがあります。
まとめ
「成績表」と「成績証明書」は似たように思えても全く別の書類です。
求められたときに言葉の意味を正しく理解していないと誤った書類を提出してしまう恐れがあります。
それぞれが何を指しているのかを正しく理解しておきましょう。