この記事では、「所持」と「所有」の違いを分かりやすく説明していきます。
「所持」とは?
身につけて持っていること、またどこかに保管していることです。
今、大きな額の金銭をカバンの中に持っていたとします。
この場合「大金を所持する」といいます。
いつも大きな額の金銭を持ち歩いている人はいることでしょう。
この人はいつも、大金を「所持」しているのです。
テレビのニュースなどで「犯人は刃物を所持していた」など伝えられることがあります。
これは、犯人が刃物を実際に手に持っていた、あるいはカバンなどに入れていたということを意味しています。
「所持」の使い方
一般的には、身につけて持っていることという意味で使用をします。
クレジットカードを持っている、お金を持っている、時計を持っているなど、手に持ったり、身につけたりできるものについて使うことが多いです。
家や土地は身につけることができないので、こういったものには使用しません。
「所有」とは?
自分のものとして持っていることです。
そのものがどこにあるのかは問いません。
今手に持っていることも、どこかに保管していることも「所有」といえます。
たとえば、車を自分のものとして持っていたとします。
車は手に持つことができず、駐車場などに置いて保管しておくことでしょう。
そういった手に持つことができないものでも、自分のものとして持っているので「所有」といいます。
財産的価値があるものについていい、「お菓子を一袋所有している」などとは、一般的にはいいません。
小さなものですが、カメラは財産的価値があるので、自分のものとして持っていれば「所有」といいます。
「所有」の使い方
自分のものとして持っているという意味で使用をします。
他人のものを一時的に自分のもののようにすることには使用しません。
この言葉は、ものの大小にかかわらず使用できます。
山、土地、車のような大きなものにも、カメラのような手に収まるような小さなものにも使用可能です。
「所持」と「所有」の違い
どちらの言葉にも「持っている」という意味が含まれていますが、やや意味合いが異なります。
前者は身につけて持っていることです。
後者は自分のものとして持っていることです。
身に着けていなくても、自分もののであれば「所有」といいます。
「所持」の例文
・『所持品を調べる』
・『チケットを数枚所持していた』
・『免許を所持せずに運転していた』
・『証明書を所持している』
「所有」の例文
・『祖父の代からの土地を所有している』
・『スマートフォンを2台所有している』
・『○○さんが所有しているマンション』
・『土地の所有者に連絡をする』
まとめ
どちらの言葉にも持っているという意味が含まれていますが、意味合いが違います。
一方は身につけて持っていること、もう一方は身につけているかにかかわらず自分のものとして持っていることです。