日常生活の中で、見たり聞いたりする言葉の一つに、「捧げる」があります。
「捧げる」は「捧ぐ」とも言いますが、この違いは意外とわからないかもしれません。
この記事では、「捧ぐ」と「捧げる」の違いを分かりやすく説明していきます。
「捧ぐ」とは?
「捧ぐ」は「捧げる」の文語形です。
書物の冒頭などで、「親愛なる○○に捧ぐ」と書かれているのを目にします。
また、小説などの物語の中で、「捧ぐ」という言葉が登場することがあります。
他にも、楽曲のタイトルや歌詞の中でも、「捧ぐ」という言葉が使われていることもあります。
「捧げる」とは?
「捧げる」という言葉には、いくつかの意味があります。
一つ目は、両手に持ち、目の高さに上げることを意味しています。
二つ目は、神様や仏様、または目上の人に対して、何かを謹んで献上することを意味します。
三つ目は、情熱を持って、一生をかけて、あるものに自分の人生のすべてを注ぎ込むという意味もあります。
他にも、相手のために愛情や慈しみを持ち、それを相手に示すことや、高い音を出す、または高く上げるなどがあります。
例文としては、「神に祈りを捧げる」、「○○の研究に一生を捧げる」、「神様にお供え物を捧げる」、あるいは、「優勝トロフィーを頭上に高々と捧げる」などと使います。
「捧ぐ」と「捧げる」の違い
「捧ぐ」と「捧げる」の違いを、分かりやすく解説します。
「捧げる」は両手に持ち、目の高さに上げる、または高く上げるなどの意味があります。
その他にも、神様や仏様、または目上の人に献上する、あるいは、愛情や真心を相手に示したり、自分のすべてをあることやものに注ぎ込むなどの意味を持っています。
一方、「捧ぐ」は「捧げる」の文語形なので、文章の中で使われている言葉です。
また、「捧げる」の方は口語形になるので、話し言葉で使われています。
どちらも意味は同じですが、文語形と口語形で違いがあります。
そのため、それぞれ書き言葉、話し言葉で使われるという違いがあります。
まとめ
「捧ぐ」や「捧げる」は特定の時にのみ使う言葉なので、日常生活ではそれほど頻繁には出てこないかもしれません。
ですが、人類の長い歴史の中で、「捧げる」という行為は太古の昔からずっと行われてきました。
「捧げる」ということに関して、歴史を辿っていくと、そこに人々の強い思いがあったことが感じられます。
神に「捧げる」供え物も、時代によってかなり変化をしてきています。
今ではありえないような「捧げもの」もありましたが、それだけ人々の願いや思いが、非常に強く、深刻だったのかもしれません。
「捧ぐ」や「捧げる」という言葉は信仰で使われてきただけではなく、とても大切に思っている物やこと、または人に対して、自分が何かをするという時にも使っています。
良い意味として使われることが多いですが、中には何かにハマりすぎることにも「捧げる」という言葉が使われることもあります。
誤って違う方向に行ってしまい、人生を棒に振ってしまうようなことがないように気を付けたいものです。