この記事では、「新境地」と「新天地」の違いを分かりやすく説明していきます。
「新境地」とは?
新しい立場、新しい心の状態、新しい芸術などの分野のことです。
「境地」の主な意味は3つあります。
1つめは、その人が置かれている立場です。
家庭環境・経済状況・人間関係など、その人が今いるところの状況を指しています。
たとえば、「苦しい境地」というと、苦しい状況であるという意味になります。
2つめの意味は、物事が進行していく中のある一つの心の状態です。
「悟りの境地」のような使われ方をします。
この場合、悟りという心の状態に達したことを意味しています。
3つめは、芸術などの分野・世界です。
芸術には、さまざまな分野や世界があります。
これまで人間は数多くの芸術作品を作りだしてきました。
たとえば美術だと、彫刻、油絵、水彩画など、さまざまなものがあります。
「新境地」は、あたらしいという意味をもつ「新」がついているので、新しい立場、新しい心の状態、新しい分野といった意味になります。
「新境地」の使い方
これまでとは違う境地という意味で使用をします。
古いものに戻ることではなく、新しくなることをいいます。
境地は、立場、心の状態、芸術など分野のことを指しているので、「新境地」は立場、心の状態、芸術などの分野について使用することが多いです。
「新天地」とは?
新しい世界、新しい活躍の場のことです。
「天地」には、世界、世の中という意味があります。
あたらしいという意味をもつ「新」がついているので、「新天地」は新しい世界、新しい世の中という意味になります。
天地が意味する世界とは、地球上の地域や国家のことだけでなく、専門分野、ある特定の活動範囲のことも指しています。
そのため、「新天地」というと、新しい活動範囲という意味にもなります。
プロサッカー選手のことで考えてみます。
この選手は、これまで日本で活躍をしていたのですが、新しい場所でサッカーをしてみたいと考えていました。
そこで、日本からスペインに移ることを決意しました。
日本というなじみがあった場所から、新しい場所であるスペインに行くのです。
これは、新しい活躍の場を求めて移動しているので「新天地」を求めて移動したということができます。
「新天地」の使い方
新しい活躍の場という意味で使用をします。
新しいことで、古いことに戻るさまではありません。
「新境地」と「新天地」の違い
どちらの言葉にも「新」という漢字が使われている通り、新しいことを指しています。
しかし、何が新しいのかという点に違いがあります。
前者は、立場や心の状態が新しくなることです。
後者は、活躍の場が新しくなることです。
「新境地」の例文
・『新境地に達した』
・『新境地を語る』
「新天地」の例文
・『新天地を求める』
・『新天地で開拓をする』
まとめ
どちらの言葉も新しいという意味を持っていますが、何が新しいのかという点に違いがあります。