「時期」とは?
「時期」とは、「あることを行うための時」や「一定の期間・短い時間の区分」を意味しています。
「時期」というのは「何かをするための一定の期間」のことであり、「それほど長くはない短い時間の区分」のことなのです。
「地域のお祭りの時期です」「安全な山登りをするには時期が外れています」「思春期の難しい時期になっています」「海水浴にはまだ時期が早いです」などの文章で、「時期」という言葉を使用できます。
「時機」とは?
「時機」とは、「何かをするのにちょうど良い時」や「何かをやるのに適している時(上手くいきやすいチャンスの時)」を意味しています。
「時機」という言葉は、「何かをするのに適しているチャンスの時・好機(こうき)」を意味しているのです。
「敵軍を攻略できる時機を伺っています」「絶好の時機を逃さないようにしてください」「今が狩猟に適した時機になります」「時機を得なければ成功はできません」などの文章で、「時機」の言葉が使われています。
「時期」と「時機」の違い
「時期」と「時機」の違いは、「時期」は「あることを行うための時・一定の期間(それほど長くない期間)」を意味していますが、「時機」は「あることをやるのにちょうど適した時・チャンスの時」を意味しているという違いになります。
「時期」は英語で言えば「“time”(時・時間・期間)」であり、「時機」は英語で言えば「“chance”(チャンス・好機)」になるのです。
例えば、「挑戦するのには絶好の時機でした」と書くことができますが、「挑戦するのには絶好の時期でした」と書くと意味が通らないわけではありませんが、「チャンス・好機の意味合い」が無くなってしまうのです。
「時期」の使用例
「時期」の使用例・例文を紹介して、その意味を解釈していきます。
「時期尚早」
「時期」の使用例として、「時期尚早(じきしょうそう)」があります。
「時期尚早」の言葉の意味は、「何かをするにはまだ時(月日)が早すぎるということ」や「まだ機が熟しておらず、今やっても上手くいかない可能性が高いこと」になります。
「甲子園出場を狙うのはまだ時期尚早です」や「本番の準備ができておらず時期尚早です」などの文章で使われます。
「卒業の時期」
「時期」の使用例として、「卒業の時期」があります。
「卒業の時期」という言葉の意味は、「卒業する時・一般的に卒業する人が多い期間」になります。
「3月は卒業の時期です」や「卒業の時期になると、はかま姿の女子大生をよく見かけます」などの文章で使用することができます。
「苦しい時期」
「時期」の使用例として、「苦しい時期」があります。
「苦しい時期」というのは、「物事・人間関係などが上手くいかずに、精神的にきつい時・期間」を意味しています。
「苦しい時期こそ、自分に負けないようにしなければいけません」や「苦しい時期を経験したことで、人間的に成長できました」などの文章で使われています。
「時機」の使用例
「時機」の使用例・例文を紹介して、その意味を解釈していきます。
「時機到来」
「時機」の使用例として、「時機到来」があります。
「時機到来」という言葉の意味は、「何かをやるに際して、上手くいきやすいチャンスがやってきた」になります。
例えば、「時機到来、今こそ私の本当の実力を示せる時なのです」や「時機到来、今すぐに仕事に取り掛かってください」などの文章で使えます。
「絶好の時機」
「時機」の使用例として、「絶好の時機」があります。
「絶好の時機」というのは、「何かの目的を達成するのにこれ以上ないほどに良い時。
・最高のチャンスの時」を意味しています。
「絶好の時機を逃さないように注意してください」や「絶好の時機などめったにありません」などの文章で使用できます。
「時機を待つ」
「時機」の使用例として、「時機を待つ」があります。
「時機を待つ」の言葉の意味は、「何かをするのにちょうど良い時を待つ」になります。
例えば、「時機を待つことで、成功の確率が上がります」や「ひっそりとこの時機を待ち続けていました」などの文章で使われます。
「時機」と「時季」の違い
「時機」と「時季」の違いは、「時機」は「あることをやるのにちょうど適した時・チャンスの時」を意味していますが、「時季」は「その季節を感じられる時・時々の季節を感じさせる風物が現れる期間」を意味しているという違いになります。
「時機」を英語で表現すれば“chance”(チャンス・好機)になりますが、「時季」を英語で表現すれば“season”(季節・時節)になるということからも、「時機」と「時季」の意味の違いを理解することができます。
その意味から、「冬場は暖かい時季が待ち遠しい」と書くことはできますが、「冬場は暖かい時機が待ち遠しい」と書くことはできないのです。