「晩節を汚す」とは?意味や使い方を解説

意味と使い方

「晩節を汚す」とは?

「晩節を汚す」という言葉を、ネットニュースやテレビのニュースなどで聞いた事があるかもしれません。

「晩節を汚す」「ばんせつをけがす」と読む、大物政治家の引退時などに使われる言葉です。

やや難しく感じる言葉ですし、ニュースをそれほど見ない人は「晩節を汚す」という言葉を知らないかもしれません。

そこで「晩節を汚す」という言葉の意味や使い方を紹介します。

将来に備えて、「晩節を汚す」という言葉をかみしめてみましょう。

「晩節を汚す」の意味

「晩節を汚す」にはどのような意味があるでしょうか。

「晩節」とは、主に人生の最終盤の事を指し、亡くなる前、あるいは仕事人生やアスリート人生などの最後の時期を指します。

「晩節を汚す」には、このような人生の最終盤で、評価を落とすような言動をしてしまったり、それまで築いた評価や名誉を失ってしまう事を意味します。

例えば、国に貢献するような数々の事業を計画した政治家が、汚職により引退に追い込まれてしまうような状況を「晩節を汚す」と言います。

このように「晩節を汚す」には、人生の最後の方にきて大きな失敗をしてしまい、そこまで築いた評価を失ってしまうような状況を意味します。

「晩節を汚す」の言葉の使い方

「晩節を汚す」には、どのような場面でどのように使えばいいでしょうか。

先ほどの、引退間際の政治家が汚職をしてしまうような場面で、ニュースや新聞などの見出しなどに使われる事があります。

また、引退を決意した政治家やアスリートなどが、最後にみっともない姿を見せたくないという意味で、「『晩節を汚す』のは避けるため…」という理由を述べて引退する事があります。

一般の人でも、社会人生活の最終盤で、何か大きな過失をしてしまった時は「晩節を汚す」という言葉を使う事ができます。

また、老いて行く自分に対して、「晩節を汚す」行為はできるだけ避けようと、言い聞かせる時にも使う事ができます。

「晩節を汚す」を使った例文

「晩節を汚す」という言葉を使った例文を紹介します。

様々な場面における、「晩節を汚す」を使った文章を見て、この言葉の使い方のコツを覚えて行きましょう。

「晩節を汚す」の例文1

「これ以上『晩節を汚す』事がないよう、私は引退します」

この例文に登場する人は、政治家、もしくは一流のアスリートかもしれません。

例えば大相撲の横綱は、何度負け越しても番付が下がる事がないため、基本的にやりたいだけ横綱をやり続ける事ができます。

しかし横綱は強くなければいけないため、力が落ちたと感じたところで自ら引退を決意します。

このように「晩節を汚す」のを避けるという理由で、引退するアスリートは少なくありませんが、ボロボロまで現役を続けるという選択肢も尊いものです。

「晩節を汚す」の例文2

「引退直前に汚職とは、『晩節を汚す』恥ずかしい行為だ」

この例文に登場する人は、大手企業の役員のような立場が上の人かもしれません。

会社を支え続けてきた実績が、引退直前の汚職発覚により、無に帰してしまうような事が現実にあります。

実際に引退後に大きな収入を得る事が難しくなるためか、引退直前に汚職やそれに近い行為をして資金を蓄えようとする人は珍しくありません。

しかし、そのような行為が発覚してしまうと、「晩節を汚す」恥ずかしい行為だと批判されてしまいます。

「晩節を汚す」の例文3

「あのタイミングで身を引いていたら、『晩節を汚す』事がなかった」

この例文のように、身を引くのがいささか遅かったために「晩節を汚す」事になる人がいます。

あと一年、いや半年早く引退していたら、名誉を保ったままだったと後悔する人もいるでしょう。

このように引き際の難しさを感じさせる例文になっています。

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