この記事では、慣用句の「暗黙の了解」の意味を分かりやすく説明していきます。
「暗黙の了解」とは?意味
「暗黙の了解」の読みは「あんもくのりょうかい」で、「言葉に出さずに黙っていても、理解や意思疎通が図れ、了承できること」を意味する慣用句です。
「暗黙の了解」の概要
「暗黙の了解」の慣用句を構成する言葉に分解して、少し詳しく説明します。
まず「暗黙」とは「口に出さないで黙っていること」を意味する言葉で、「了解」とは「 物事の内容や事情を理解して承認すること」を意味する言葉です。
従って、二つの言葉をつなげた「暗黙の了解」は「口に出さないで黙っていても、物事の内容や事情を理解して了承できること」の意味となるのです。
こうした「暗黙の了解」は、夫婦や親しい友人間で形成されることがよくあります。
また伝統のある会社などの組織内で形成されていて、それが「暗黙のルール」にまでなっていることも少なくありません。
さらに、社会全体でこうした「暗黙の了解」や「暗黙のルール」が形成されることもあり、日本はどちらかと言うと「暗黙の了解」が形成されやすい社会と言えます。
「暗黙の了解」が夫婦や親しい友人間で形成されているケースでは、弊害はありません。
しかし、それがより広範な組織や社会で形成されやすいことは、無用なもめ事が生じにくいと言うメリットはありますが、同質性を重視し、異端や異論を受け入れない体質となるため、往々にして保守的傾向が強まり、思い切った発想等が黙殺されるデメリットも考えられます。
従って、健全な組織や社会の形成のためには、難しいことですが、基本的な価値観を大切にし、その面では「暗黙の了解」や「暗黙のルール」が形成されており、その上で、自由で多様性も尊重することが重要だと言えるでしょう。
「暗黙の了解」の言葉の使い方や使われ方
「暗黙の了解」の慣用は、以下の例文のように使用されます。
・『各家庭には、その家庭ならではの暗黙の了解があるものです』
・『私達夫婦には、誕生日には特別な食事や贈り物は不要だが、結婚記念日には外食をし、贈り物を交わすと言う暗黙の了解があります』
・『社会人には基本的なビジネスマナーがあり、これはビジネス界で暗黙の了解となっています』
・『この会社には伝統的な暗黙の了解やルールがあるそうですが、教えてもらわないと、新入社員には分かりません』
・『産業界には、それぞれの既得権を守るための暗黙の了解が存在します』
「暗黙の了解」の類語や言い換え
「暗黙の了解」は「暗黙のルール」や」「不文律」や 「阿吽の呼吸」や「紳士協定」なとと言い換えることが出来ます。
まとめ
「暗黙の了解」の読みは「あんもくのりょうかい」で、「言葉に出さずに黙っていても、理解や意思疎通が図れ、了承できること」を意味する慣用句です。
「暗黙の了解」は、夫婦間や親しい友人間や各家庭や、また会社等の組織や、さらに社会全体にも一定程度、存在しているものです。