この記事では、「更新料」と「更新事務手数料」の違いを分かりやすく説明していきます。
「更新料」とは?
「更新料」とは、物件を借りる際に契約期間を延長する場合、新たに契約を結ぶことについて「更新」と呼び、その手続きをする際に必要になる費用を「更新料」と呼びます。
マンションやアパートと言った賃貸物件の契約期間は、地域や不動産会社によって左右はされますが、だいたい2年間である事が多くなっています。
その2年間という契約期間が修了し、さらにその先も継続して物件を借り続けたい場合に「更新」という手続きをして新しく契約を結び直し、2年間の賃貸の延長をします。
その際に掛かってくる費用が「更新料」という事になります。
「更新料」は、基本的に賃貸物件の大家さんに支払うものでありますが、支払う事に対しての法的根拠はありません。
不動産業界で昔から行われている習慣のようなもので、地域によって異なるものの、家賃の1~2か月分である事が相場となっています。
法的根拠がないからといって、支払わなくてもよいという事には残念ながらいきません。
「更新料」のおかげで、家賃が現在の金額で収まっている可能性もあり、過去にも裁判において「消費者契約法第10条に照らし合わせたとしても、無効とはいえない」という判決が出ている例もあるのです。
「更新事務手数料」とは?
「更新事務手数料」とは、上述した「更新料」とは別に、更新する手続きのために発生した、事務作業に対する手数料になります。
ですので「更新料」とは別に「更新事務手数料」が掛かる場合があるということになります。
「更新事務手数料」を受け取るのは、大家さんではなく事務作業した不動産会社になります。
「更新事務手数料」は、多くの場合に借主が負担しますが、一部では「更新事務手数料」に関しては必ずしも支払う義務があるとは言い切れないケースもあります。
なぜなら、「事務更新手数料」についての作業は貸主の仕事であり、何故借りている側が支払わなければならないかという疑問が残るためです。
いずれにしても、入居時にこのような契約についてどうなっているかの契約書をよく確認する必要があり、知らない間に「更新事務手数料」が家賃に上乗せされて請求されるといケースもあるようです。
その場合は、契約書をしっかり読まずに契約してしまったという事になるため、支払いを拒否する事は難しくなるでしょう。
「更新料」と「更新事務手数料」の違い
「更新料」とは、物件の契約を更新する際に必要になる費用を指し、「更新事務手数料」は更新する際に必要になる事務作業に対して支払う費用になります。
よって「更新料」を支払うのは大家さんに対してですが、「更新事務手数料」を支払う相手は事務作業する不動産会社になるという違いがあります。
「更新料」と「更新事務手数料」は、支払うべき法的根拠はありませんが、契約書に支払う金額などが必ず記載されているので、契約の際にはしっかり確認する必要があります。
まとめ
「更新料」と「更新事務手数料」は賃貸物件の更新手続きの際に掛かる費用です。
お金を受け取る側は、大家さんと不動産会社と分かれていますが、更新する際に必要な費用となっています。
契約の際によく契約書を確認し、どのくらいの金額が必要か認識しておく必要があるでしょう。