「最善を尽くす」について
「最善を尽くす」こと(さいぜんをつくす)は、とても大切です。
しかし、それによって得られる結果まで「最善」となるかどうかは分かりません。
「最善を尽くす」の意味とは
最善を尽くすとは、「考えられる方法の中で一番だと思われるものを全力で行う」ことです。
つまり、その人によってこの「最善を尽くす」内容は変わります。
あくまで考え付いた中で一番だと思ったことを行うという意味になります。
その為、後から考えてみたところ、もっといい方法があったという場合も少なくありませんが、その時点では一番の方法を行ったということです。
このように後から振り返る時には「尽くした」と使います。
「最善を尽くす」の言葉の使い方
最善を尽くすは、何かを行う際にいくつかの方法が考えられる時に使う言葉です。
そこで「最善を尽くす」となると、考えうる中で一番の方法を選ぶことになります。
または、それを行った後から「最善を尽くした」と表現して、やれることはやったという意味で使う場合もあります。
実際にはこちらの形で使われることの方が多いかも知れません。
「最善を尽くす」を使った例文
最善を尽くすを使った例文です。
「尽くす」、「尽くした」以外の形のものも挙げていきます。
「最善を尽くす」の例文1
「納期までに間に合わす為に、最善を尽くすつもりだ」
「尽くす」の形での使い方として、一番見掛ける形です。
これから「最善を尽くす」と言っており、その為の方法も(いくつか)浮かんでいると考えていいでしょう。
「最善を尽くす」の例文2
「最善を尽くしたが、残念な結果に終わってしまった」
自分で考えうる中では一番だと思う方法をとったつもりが、うまくいかなかったという場合に使う表現です。
実際にはそれ以上の方法があったのか、またはそれが本当に一番の方法で、どうしてもその結果に終わる運命だったのかは分かりません。
「最善を尽くす」の例文3
「時間が足りなかったので、最善を尽くせなかった」
一番の方法を行う為には、時間が足りなかったと言っています。
実際にも、一番だと思う方法を行うにはそれなりの時間が必要だということも少なくありません。
逆に考えると、時間さえあればもっといい方法がとれたということなので、何か大事なことを行う際には、最初に時間だけは充分にとっておくべきでしょう。
「最善を尽くす」の英語と解釈
「最善」は「一番の」という意味なので、英語ではそれに対して“best”を使います。
よって、“doing my best”で「最善を尽くす」という意味になり、この形がそれとして使われます。
また、“try my best”でも同様の意味で、こちらを使う場合も多いです。
こちらの方が少し意味が強くなるので、それを強調したい時にはこの形の方がいいでしょう。
「最善を尽くす」の類語や類義表現
最善を尽くすと同様の意味で使える言葉や表現です。
この言葉と比べると多少ニュアンスが弱いですが、何かの達成の為に頑張るという意味では一緒です。
「できる限りのことをする」(できるかぎりのことをする)
この「できる限り」は、「最善」と同等の意味だと考えていいでしょう。
その為、ほとんど同じ意味になりますが、言葉の響きから、「最善を尽くす」の方が本気度が高いように思われがちです。
しかし、本来の意味自体は変わるものではありません。
「最大限善処する」(さいだいげんぜんしょする)
こちらも、可能な限り一番の方法を探して行うと言っている表現です。
注意点として、単に「善処する」と言った時には、いわゆる「社交辞令」として、その気はないのにそう答えておいただけという場合が少なくありません。
このように、頭に「最大限」と付いているかどうかで、全く意味が変わってしまう表現だと覚えておいてください。