この記事では、「最後」と「最期」の違いを分かりやすく説明していきます。
「最後」とは?
「最後」(さいご)は日常生活の中でよく使われる言葉です。
「列の最後に並ぶ」「最後に掃除をして終わりにする」「今回で本当に最後だよ」などがその一例です。
この「最後」と言う言葉ですが、物事の順番を表す時に使う言葉になります。
順列がある場合で最も後、つまり一番後ろを表現するのが「最後」になります。
なお「最後」の反対の言葉は「最初」ですが、これは順番の最も初め、もしくは一番前を表す言葉で、やはり頻繁に使われている言葉です。
他にも「最後の一個」「最後の空席」などの表現がありますが、この場合の「最後」は「残りの」と言う意味合いが含まれています。
同じような意味を持つ言葉には、「終わり」があり、「列の最後」も「列の終わり」も同じ意味になります。
ちなみに「最後」は英語に訳すと「last」や「final」になります。
「最期」とは?
「最期」(さいご)は、命が終わる時を意味します。
つまり「死の間際」「何かが滅びる」と言う重いニュアンスを含んでいる言葉になります。
「最期をみとる」は亡くなる人のそばにいることで、「最期の言葉」は死ぬ前に残した言葉になります。
また命だけではなく、文明などが終わることもこの「最期」で表現します。
「最期の侍」や「最期の帝国」「惑星の最後」などの表現がありますが、この表現からは、すでに侍や帝国が消滅していることが理解できます。
なお「最期」と反対の意味を持つ言葉には「誕生」「出生」などがあります。
ちなみに英語で「最期」を表現する時には「one’s last moment」「death」「end」などを使います。
「最後」と「最期」の違い
「最後」と「最期」の違いを、分かりやすく解説します。
「最後」と「最期」はどちらも(さいご)と同じ読み方なのでちょっと厄介です。
上述したように「最後」は順番を表す言葉で、「最期」は命や文明などが終わる、滅亡する時を意味する言葉になります。
この「最後」と「最期」の違いが分からずに、間違って表記してしまう人もいるようです。
例えば「校長先生の最後の言葉」と「校長先生の最期の言葉」では、その意味が全く違ってしまいます。
校長先生が式典などで最後に言葉を述べるのが「最後の言葉」ですが、これを「校長先生の最期の言葉」と表記してしまうと、校長先生が死の間際で残した言葉と理解されてしまいます。
間違って表記しないように、しっかりと「最後」と「最期」、どちらの漢字を使うべきか理解して起きましょう。
まとめ
「最後」と「最期」は読み方が同じなので、混同しやすい言葉です。
しかし「最期」には命の終わりという意味が含まれているので、「最後」のことを「最期」と間違って記述すると大変なことになりかねません。
日本語には同音異義語が色々あります。
正しく記述できるように耳からきくだけではなく、目から読んだり、文字を書いたりして語彙を増やす訓練すると日本語力がアップします。