「枚挙にいとまがない」とは?意味や使い方、例文など分かりやすく解釈

「枚挙にいとまがない」とは?意味と使い方

この記事では、「枚挙にいとがまない」【まいきょにいとがまない】の意味や使い方を分かりやすく説明していきます。

「枚挙にいとがまない」とは?意味

「枚挙にいとがまない」【まいきょにいとがまない】とは、数えられないほど物事が沢山ありすぎて悩む人の気持ちという意味があります。

「枚挙」は数え上げる、数えられないほど多いという意味があり、人の限界を表す言葉になる慣用句です。

この「枚挙」は、「枚数をひとつずつ数え挙げる」という意味があり、「枚」は物を数えるという助数詞です。

「いちいち枚数を数えきれない」状態であり、あまりいい状態ではないときに使われている言葉でもあります。

この「いとがま」は漢字で「遑・暇」と書き、「ひとつひとつ数えている暇がない」という焦りと大変な状態を言い表す言葉です。


「枚挙にいとがまない」の概要

時間がないので、数を丁寧に数えていられないという人の状態を言い表せるのが「枚挙にいとがまない」です。

それだけ目の前の状況はかなり凄いことになっている状態を過大に言い表せる言葉になります。

この言葉の類義語は、数えていては時間がかかりますし、疲れてしまうので大変だという意味がある「数えるときりがない」で、「終わりが見えずに大変だ」という人の切羽詰った気持ちを伝えられます。

目の前にかなり多くの問題が山積みであるとき、どのようにしたら早く片付くのかと人が悩み、困る様子を表せる否定形の慣用句です。


「枚挙にいとがまない」の言葉の使い方や使われ方

ひとつずつ数えていれば何時間も何日もかかってしまうようなとき、「枚挙にいとがまない」と言い表し、今の状態がいかに悪いかを伝えます。

主に、この言葉を使う状況としては、多くの人が集まっているときや、多くの問題が起きていたとき人数を数える、過去の莫大な事例を取り上げて数えられないと思うときに使われている言葉です。

自分にとっては数えるのが面倒と感じたり、疲れると思うとき困っているその気持ちを言い表すように使えば、相手へいかに大変な状況下を言い表せます。

反対に、店に多くの人が来て商品がたくさん売れたとか、自分を応援する言葉が多く集まったときなど、かなり嬉しいことが起きたことで自分が前向きになれたといういい状態を表せます。

「枚挙にいとがまない」を使った例文(使用例)

・『毎年高速道路で起こる交通事故は枚挙にいとがまないほど深刻だ』
・『夫からの暴力を疑う事例は枚挙にいとまがない状況が続いている』
・『枚挙にいとがまないほどの人が行列をなす人気店が駅前に開店した』
高速道路での事故だけでも毎年数万件と多く起きていますが、車同士、単独事故など合わせると数え切れないほどの事故が起きている実態がありますし、年々夫から妻への暴力被害は増えており、報告されていないものを入れれば数えられないほどの件数になるという現実を表せる言葉です。

また、悪い状態のときだけではなく、嬉しいと感じるときにも使える「枚挙にいとがまない」は、数え切れないほど多くの人が集まったときや、ファンレターが届いた、応援する声が増えたなど前向きでいい状況になったと伝えられます。

まとめ

数えられないほど多い状態に困るさまを表せるのが「枚挙にいとがまない」です。

普段はあまり使われない言葉ですが、職場では丁寧な言い回しができる言葉になりますので、タイミングよく使えば日本語の知識がある社員として一目置かれる人になるでしょう。

自分でもうまく目の前の状況を改善できるよう効率のいい数え方を考えてみたり、悪い状態を改善する方法を考えてみるのもおすすめです。

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