この記事では、「極度」と「過度」の違いを分かりやすく説明していきます。
「極度」とは?
なにか物事において、限界を意味する「極度」。
それ以上、今以上、ない状態を意味する言葉となります。
そのため、限界とも言え、そのほか、同じような意味を持つ言葉には、「最大限度」、「最高限度」、「上限」、「極限」、「極端」のほか、「マクシマム」、「エクストリーム」などがあります。
また、「極度」の対義語は「適度」です。
「適度」は「極度」と異なり、程度がほどほどでよいこと、また、そのような状態を意味しています。
「極度」の使い方
それ以上、今以上、ないことを意味する使い方として、「極度」の使い方には、借金などで借りることができる限界の金額を意味する「極度額」という言葉があります。
そのほかの使い方には、「極度に緊張する」といった使われ方が多く、そのほか、「極度に達する」、「極度の貧血」、「極度の恐怖」、「極度の寒さ」などがあります。
「過度」とは?
「度が過ぎる」と書いて「過度」。
その漢字の意味通り、度を越すこと、程度を越していること、程度が過ぎること、を意味する言葉となります。
同じような意味を持つ言葉には、「超過」や「過剰」、「過大」のほか、「並外れ」や「やりすぎ」、「オーバー」などがあります。
「過度」の場合の対義語も「極度」と同じく「適度」となります。
「過度」の使い方
度を超えて何かを行うこと、行う様子を意味する「過度」の使い方には、「過度のストレス」や「過度の緊張」、「過度な運動」、「過度の負担」、「過度の心配」などがあります。
「極度」と「過度」の違い
「極度」は、あくまでも、それ以上、今以上、ない状態を意味するもので、その時点で限界を超えているものではありません。
その一方、「過度」の場合は、度が過ぎるという意味から、限界を超えている状態を意味する言葉となります。
そのため、同じ限界を基準と考えた場合、その限界ギリギリの状態が「極度」となり、その限界を超えた場合が「過度」ということになります。
「極度」の例文
・『極度の寒さの中、私たちの作業は続きました。』
・『受験当日の朝、極度の不安に襲われた私は、先生の優しい言葉で救われました。』
・『何度も何度も練習したにもかかわらず、極度の緊張で文章を読み間違えてしまいました。』
・『極度の貧血状態となった私は、倒れてしまいその後、記憶がありません。』
「過度」の例文
・『親というものは子供に対し、過度の心配をしてしまうものです。』
・『体の負担を考え、過度な運動を控えるように医者から忠告されました。』
・『ストレスで過度に食べてしまう私です。』
・『過度のストレスほど、体に悪いことはありません。』
まとめ
「極度」と「過度」には、明確な違いがあります。
そのため、例えば、「極度のストレス」、「過度のストレス」を比較した場合、同じ大きなストレスでも限界ギリギリの状態なのか、限界を超えてしまっているのかといった違いがあることを踏まえ対応する必要があります。