「極道」と「ヤクザ」の違いとは?分かりやすく解釈

「極道」と「ヤクザ」の違い違い

この記事では、「極道」「ヤクザ」の違いを分かりやすく説明していきます。

「極道」とは?

「極道」とは、元々仏教用語で「その道を極めた者」という意味の言葉でした。

高僧に対して「極道者」と敬って肯定的な意味を指しました。

江戸時代に入り弱いものを助け、強い者を挫く「侠客」に対し尊敬の念を込めて「極道者」と呼ぶ事になり、賭博で収入を得て生活している人に対してまで「極道者」呼ぶようになりました。

江戸時代の奉行所関係者は民の味方というよりは秩序を守るために動いたり、権力者に味方し体制を維持する事が主体であったため、「極道者」の方が「民の味方」と思っていた人が多かったようです。

そのため本来の意味ではなく、人の道を外れ道楽に尽くしているような人や、ならず者などの本来の意味とは逆の意味で使用される事が多くなりました。

ちなみに、暴力団関係者が自分たちの事を「極道」と呼ぶのは「暴力団組員」と呼ばれる事を嫌がっての事で、また「侠客」という存在に強い憧れをもっているためとされています。


「ヤクザ」とは?

「ヤクザ」とは、組織を形成して暴力的に犯罪行為を行い、収入を得ている人の事を指します。

表記としてはカタカナの「ヤクザ」ではなく、正しくは平仮名の「やくざ」とします。

「ヤクザ」の特徴として、「親分・子分」の強い主従関係があり、絶対的権利者に追従する人たちの構造が結束を強める要因となっています。

主に暴力団関係者の事を指す言葉です。


「極道」と「ヤクザ」の違い

「極道」「ヤクザ」との違いは近年では両方とも「暴力団関係者」及び「暴力団員」の事を指し変わりはありません。

しかし江戸時代では「極道」は全く逆の意味で使用されていました。

「ヤクザ」という言葉は本来「なんの役にも立たない」という意味で、「極道」「ヤクザ」も世間一般では違いなく使用されています。

まとめ

「極道」とは、江戸時代では「侠客」「高僧」に対して尊敬の念を込めて「極道者」と呼んでいましたが、意味が徐々に変わり、近年では一般的に「極道」「ヤクザ」ともに「暴力団員」の事を指します。

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