この記事では、「欠点」と「欠陥」の違いを分かりやすく説明していきます。
「欠点」とは?
「欠点」には2つの意味があります。
一つは、十分でないところ、短所です。
改めるべきところという意味合いがあります。
車のことで考えてみます。
この車はデザインが優れています。
外から見たデザインだけでなく、内装にもこだわりがあり、すべてにおいて素晴らしいデザインです。
さらに、乗り心地も抜群です。
しかし、改善して欲しいところもあります。
それは、燃料をやたらと食うことです。
この点だけは不十分です。
このことを「燃料を食うことが、この車の欠点だ」と表現できます。
燃料を食うことについては、改めるべきところともいえます。
もう一つの意味は、学校の成績で必要な点数に足りないことです。
落第点ともいいます。
落第点とは、一定の基準に達しないことです。
一定の基準に十分でないことを指しています。
「欠点」の使い方
十分でないという意味で使用をします。
他と比べて劣っているところ、非難されても当然なところ、改めるべきところを指して使用されます。
「欠陥」とは?
欠けて足りないことです。
正常ではない、完全ではないという意味合いになります。
住宅のことで考えてみます。
住宅を購入して実際に住んでみたら、雨漏りをする、すき間風が入るといったことがありました。
これは設計上のミスによるものです。
設計に不十分なところがあったため、家としての機能が完全ではありません。
この家のことを「欠陥住宅」といいます。
完全にはそろっていないことを意味する言葉です。
それによって、正常あるいは完全な状態でないことをいいます。
「欠陥」の使い方
「欠陥○○」の形で使われることが多いです。
物、人、組織など、さまざまな事柄に使用されます。
「欠点」と「欠陥」の違い
どちらの言葉にも、かく、かけるという意味を持つ漢字である「欠」が使用されている通り、欠けるという意味が含まれています。
しかし、同じようには使用しません。
「欠点」は、不十分で非難されても当然な点、改善されるべき点をいいます。
「欠陥」は、欠けていて足りず、それによって正常な状態でない、完全な状態でないことをいいます。
意味合いが異なるので、それぞれの言葉で置き換えることができない場合があります。
たとえば、「欠陥商品」とはいいますが、「欠点商品」とはしません。
「欠点」の例文
・『欠点をあげる』
・『欠点のない完璧な人間』
・『欠点を隠そうとする』
・『欠点に目が行ってしまう』
「欠陥」の例文
・『住宅に欠陥が見つかった』
・『欠陥のある商品』
・『欠陥があったため、新しい商品と交換してもらう』
・『論理的に重大な欠陥』
まとめ
十分でないという意味を持つ2つの言葉ですが、意味合いが異なります。
一方は十分でなく改めるべきところ、もう一方は十分でないために正常な状態でない、完全な状態でないという意味合いがあります。