「正面」と「対面」の違いとは?分かりやすく解釈

「正面」と「対面」の違い違い

この記事では、「正面」「対面」の違いを分かりやすく説明していきます。

「正面」とは?

「しょうめん」または、「まとも」と読み、ものの前の面、建築物等の表の側を指します。

または、正しく向き合っている方向や、まっすぐ前のこともいいます。

実際にあるものに対してだけではなく、「課題に正面から向き合う」のように、ものごとを避けずに立ち向かうことに対しても「正面」は使われます。

「まとも」と読んだ場合には、ちゃんとしているさま、真面目という意味もあり、「正面な人間」などと、使います。


「正面」の使い方

名詞として、「顔の正面」「正面を向く」「正面から見つめる」のように使います。

また、「正面階段」「向こう正面」のように、組み合わせて使用します。


「対面」とは?

「たいめん」と読み、顔を向き合わせて会うことをいいます。

または、互いに向き合うことを意味しています。

前近代には、配下の武士が戦場で討ち取った敵の身元を、大将が判定する「首実検」【くびじっけん】が行われていました。

その際、相手が敵の大将や貴人だったときには、「首実検」という言葉を使わず、「対面」という言葉で呼んでいました。

麻雀で「対面」を使うときは、自分の向かいの席のことをいいます。

その場合には、中国語からきた「といめん」という呼び方をします。

「対面」の使い方

参加者同士がお互いに顔を合わせて行う相談や会議や授業を、するときなどに使われます。

「対面する」「対面で話す」というように使用します。

また、「初対面」「対面式」のように、組み合わせて使います。

「正面」と「対面」の違い

「正面」は、お互いが直接向かい合っていること、または表のことを指します。

それに対し、「対面」は、直接真正面にいない場合にも使用することがあります。

例えば、会議などでは隣にいる人や、隅にいる人に対しても、「対面で会議した」といえます。

また、「対面交通」は、向き合ってお互いが進んでいるという意味で、真正面にいるわけではありません。

「正面」は、ものの表を表すときなどにも使用しますが、「対面」は、人が顔を合わせるときに、使用することが多くなります。

「正面」の例文

・『正面を向いている人』
・『茶道では、お茶碗の正面をはずして飲みます』
・『正面玄関から入ってください』
・『トラックと正面衝突してしまったが、無傷だった』

「対面」の例文

・『対面キッチンは、キッチンにいるときも家族の様子が分かるので、とても便利です』
・『初対面の人と話すのは、何歳になっても緊張する』
・『中央分離帯のない対面通行区間では、重大事故が起こりやすい』
・『対面での英会話レッスンは、オンラインレッスンよりも上達が早い』

まとめ

「正面」は、まっすぐ前にある場合に使用しますが、「対面」は少しずれていても使えます。

似ている言葉ですが、違いがあります。

違いを知って、役立ててください。

違い
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