「氏素性」とは?意味や使い方、例文など分かりやすく解釈

「氏素性」とは?意味と使い方

この記事では、「氏素性」の意味を分かりやすく説明していきます。

読み方の難しい言葉を、今すぐ学んでいきましょう。

「氏素性」とは?意味

氏素性(うじすじょう)とは、その人の生まれや育ちのこと。

家柄や門地など、その人の誕生した背景が分かるものです。

どういった境遇で育ってきたのか、ご先祖様にはどういった人がいるのか、詳しくあらわしたものが「氏素性」です。

もともと「氏素性」という言葉は「氏」「素性」に分かれます。

「氏」とは古い昔から使われてきた、ひとつの集団のこと。

今でいうなら「同じ苗字を持っている人の集まり」になります。

親戚一同をさすのが氏です。

そして「素性」には「身もと」という訳があります。

つまりその人のルーツに当たるもの、これまでの家の歴史を教えてくれるものが「氏素性」です。

その人の家庭環境や家柄をあらわす言葉として、定着しています。


「氏素性」の概要

氏素性につながる「素性」という用語は、もともとは骨董の鑑定で使われていた言葉です。

昔ながらの質屋さんではお客さんが持ってきた茶わんや皿の鑑定を、日々おこなっています。

本物であれば驚くくらいの値打ちがある物として取引されますが、偽物であればそれ相当の値段しか付けられません。

このとき商品の出所や生まれについて「素性」と呼んでいました。

有名作家がつくった作品であれば「素性がわかるもの」、誰がつくったか分からない正体不明の陶器は「素性のわからないもの」と区分けしていたのです。

現在では、どこの馬の骨かも分からない人のことを「素性が明らかではない」といっています。

そのため「氏素性」も素性と同じように、家柄や家系をあらわす言葉になっています。


「氏素性」の言葉の使い方や使われ方

「氏素性」はこのように使います。

・『経理の募集をおこない、氏素性がわかる人のみを採用した』
・『お見合い話をすすめられたが、氏素性が知れないので断った』
・『近所に風変りな人が越してきた。氏素性がはっきりしなくて、薄気味悪い』
「氏素性」はその人の生まれや育ち、正体をあらわします。

そのため「身元を確認する」など身辺調査をおこなうシーンで用いられます。

「わかる」「知れる」「はっきりする」などの、掴み取るニュアンスの言葉と一緒に使います。

「氏素性」の類語や言いかえ

「氏素性」と同じような言葉には、次のフレーズもあります。

・家柄
・門地
・家世
分かりやすいのは、その家の格をあらわす「家柄」です。

また門地(もんち)も同じような言葉で「門地がある」と用います。

また家世(かせい)とは、ご先祖様から代々バトンを受け継いできた、その人の家柄をあらわします。

まとめ

「氏素性」の意味と使い方を学んできました。

「氏素性」とは、品位や家柄のこと。

本人や家族がどのように社会と関わってきたか、あらわしたものです。

「素性」と同じように使えるので「氏素性が知れない」「氏素性がわかる」などと用います。

豊かな学びを、高めていきましょう。

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