この記事では、「民家」と「人家」の違いを分かりやすく説明していきます。
「民家」とは?
「民家」は、日本においては一般庶民が住む家という意味を持つ言葉です。
この言葉が使われだしたのは、諸説ありますが、民俗学において「民家」という言葉が使用され始めたのは、周囲の家々を構成する素材が人民ごとに異なり、お金持ちとそうではない人に分かれたが故、お金持ちではない人々の家を「民家」と呼ぶようになったのです。
そして、「民家」と対をなすように生まれたのが、「宮殿」に「豪邸」という言葉で、この言葉は一般人が暮らす通常の住居と異なる広さを持つ住居として扱われています。
「民家」の使い方
「民家」は、一目見て人間が住む建物であるものを「民家」という言葉を使用して、人間が住めるものであるとします。
この時、「民家」の定義にある家は、実は人が住んでいなくとも「民家」という言葉が成立します。
その理由は、「民家」は人が住む家であるという定義にを重点に置いているため、人が住んでいなくてもよいのです。
「人家」とは?
「人家」は、人が住んでいることが確認できる家であることを前提に使用する言葉です。
その為、人が住んでいることが分からない場合、例えば夜なのに明かりがついていない場合、「民家」となり、明かりがついていて人の存在が確認できれば「人家」です。
「人家」の使い方
「人家」は、人の存在が確認されている家に対して使用する言葉で、例を挙げれば明かりなどの他人が家から出てくることで人が住んでいると認識した家を「人家」と呼びます。
「民家」と「人家」の違い
「民家」と「人家」は、定義上人が住める家であるか、実際に住んでいるかという違いがあります。
「人家」は、実際に人が住んでいないと「空き家」や「民家」と呼び、人間が住む住居であることを指しますが、「民家」は単に家であり、人が住めそうであることが確認できれば定義上「民家」になるのです。
「民家」の例文
・『民家が立ち並ぶ』
この例は、一般人用の住居が立ち並んでいることを例に挙げています。
「民家」は、あくまで庶民の家でかつ住居であることが確認できればそれでよしとしているため人がいるかどうかはどうでもよいのです。
「人家」の例文
・『家に明かりが灯っている。これは人家だ』
この例は、家に明かりが灯っていることから人が住んでいる「人家」であるとしています。
人家は、人が住んでいることを重視しているため、この例の場合「民家」でもよいのですが、「人家」とした方が人が住んでいることを強調可能です。
まとめ
「民家」と「人家」の違いは、強調すべく部分が違います。
「民家」は、家を強調しており、どの様な家であるかを強調していて一般人の家であることを強調しています。
その上で、人が住んでいることは実はどうでもよく、ただ、一般人用の家であればよいのです。
一方で、「人家」は、人が住む家であることを強調しているため、違いは人を中心に考えていることになり、家自体は豪邸でも「人家」になり、宮殿でも「人家」になります。