「沈思黙考」とは?意味や使い方を解説

四文字熟語

「沈思黙考」について

沈思黙考(ちんしもっこう)は、「沈思」「黙考」の2つの言葉がくっ付いてできている言葉です。

それぞれの言葉に意味があり、それが合わさった意味で使われます。

「沈思黙考」の意味とは

沈思黙考とは、「黙って深く考え込むこと」です。

主に難しい問題や悩みに対し、無言で深く考え込んでいる様子が、この「沈思黙考」していると表現されます。

この言葉は「沈思」「黙考」の2つの言葉から構成されており、「沈思」(ちんし)は「深く考え込むこと」で、「黙考」(もっこう)は「黙って考え込むこと」です。

この2つの意味が一緒になって、「黙って深く考え込むこと」という意味の言葉になっています。

もちろん、「沈思」「黙考」のそれぞれを使っても構いませんが、合わせた意味で、それらより更に深く考え込んでいる様子が表現できると考えていいでしょう。

「沈思黙考」の言葉の使い方

沈思黙考は、それだけ考え込んでいる様子を表現する為に使います。

深い悩みごとなどから、「沈思黙考してしまった」「沈思黙考するしかない」といった使われ方が多いです。

黙って考え込むという意味の「黙考」は、それなりに見聞きする言葉です。

その様子が更に深くなったものと考えると分かりやすいでしょう。

「沈思黙考」を使った例文

沈思黙考を使った例文です。

考え込んでしまうことはあっても、ここまで深い様子になることは、それほどあるものではありません(できればないに限ります)。

「沈思黙考」の例文1

「受かると思っていた大学に落ちてしまい、沈思黙考するしかなかった」

大学に落ちてしまったショックから、考え込んでしまったという例文です。

あまりいい使い方ではありませんが、元々何かのトラブルなどから考え込んでしまった時に使う言葉なので、どれもこのような例文になってしまいます。

「沈思黙考」の例文2

「その問題の解決の為に沈思黙考した」

問題解決の為の案を出す為に、深く考え込んだ様子が分かります。

この使い方では、決して悪い意味で使っていませんが、やはり何かの問題があった為にそのような状態になってしまっているので、決していい意味でもありません。

「沈思黙考」の例文3

「会議中、ずっと沈思黙考していた」

黙って考え込んでいる様子は、周りから見ると、何を考えているのか分からないと思われてしまうかも知れません。

この例文のような会議中であれば、ある程度は構いませんが、それも過ぎると、眠っているのかと勘違いされてしまう可能性があるので注意してください。

「沈思黙考」の英語と解釈

沈思黙考を英語で表記すると、“commune with myself”となります。

この表現で、「(自分が)沈思黙考する」という意味になり、“commune by myself”としても構いません。

“myself”の部分を変えて、“commune with (by) himself”(彼が沈思黙考する)、“commune with (by) herself”(彼女が沈思黙考する)という使い方もできます。

「沈思黙考」の類語や類義表現

それぞれ「沈思黙考」に似た意味の言葉です。

この2つをくっ付けて使っているケースも見られます。

「思慮」(しりょ)

「色々と考えを巡らせる」という意味の言葉で、「思慮深い」(色々なことまでよく考えていて、慎重な様子)と使うケースが多く見られます。

逆に、「思慮が浅い」と言うと、大して考えもせずに行動する(している)という意味になります。

「思案」(しあん)

上の「思慮」と似た意味で、「色々と考える」という意味です。

この2つの言葉はくっ付けた「思慮思案」(しりょしあん)という使い方は、それだけ色々と考えを巡らせることだと表現できます。

ですが、「思慮思案」という正式な言葉はないので、「沈思黙考」を参考に、無理やり使っている表現です。

正しく使うなら、「思慮や思案を巡らせる」などという形になります。

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