「泣き上戸」とは?意味や使い方を解説

意味と使い方

「泣き上戸」

「泣き上戸」「なきじょうご」と読みます。

「上戸」「じょうと」と読まない様に注意しましょう。

「泣き上戸」の意味

「泣き上戸」の意味や由来などについて紹介します。

「泣き上戸」の意味

「泣き上戸」の意味は「お酒を飲んで酔っ払うと泣いてしまう癖」のことです。

最初は楽しくお酒を飲んでいるのですが、酔っぱらってくると急に感受性が強くなります。

どんな話題にも感動したり悲嘆したりして、泣いてしまうのです。

常に泣いているので周囲も呆れたり対応に困ったりします。

この癖はお酒を飲んだ時限定で、酔いが冷めると普通の状態に戻りケロリと明るく振る舞います。

「上戸」の意味

「泣き上戸」「上戸」は、「お酒好きな人」「大酒飲みに人」を意味します。

「泣き上戸」と同じ様に「上戸」が付く言葉として「笑い上戸」がありますが、こちらはお酒に酔っ払うと笑いが止まらなくなる癖のことで、両方ともお酒を飲んだ時に起きるものです。

「上戸」とは、平安時代から使われていた言葉で、働き手が多い高額納税世帯を「上戸」と呼んでいたことから来ています。

「稼ぎが多いとお酒を飲める」から「大酒飲み=上戸」と言われる様になりました。

話題には関係ない

「泣き上戸」は、お酒を飲むとあらゆる話題に反応して泣いてしまうことです。

しかし泣いてしまうのは話の内容に感動しているからとは限りません。

お酒により気持ちが高揚して、普段内に秘めている感情が爆発する様に表れてしまう為なのです。

普段から抱えている悩みや不安など、様々な思いが次々と湧いてきて、話題と無理矢理リンクしてしまい、感情的になって泣いてしまうのです。

「泣き上戸」の言葉の使い方

「泣き上戸」は使い易い言葉ですが、以下の様なポイントがあります。

お酒が関係すること

「泣き上戸」は、お酒が入ると泣いてしまう人に対して使います。

普段からすぐに泣いてしまう人は単なる「泣き虫」です。

動詞形はない

「泣き上戸」は名詞として使います。

その時の状態を表す時には「泣き上戸になる」と言い、「泣き上戸する」という動詞にはなりません。

良い意味ではないので注意

「泣き上戸」の人は、少なからず何度か他人に迷惑をかけていることがあるものです。

あまり良い意味ではないので、人に対して使う時には注意しましょう。

くだけた会話で「君は泣き上戸だよね」と笑いながら言うのはいいのですが、普段上司や目上の人に面と向かって「泣き上戸ですね」と言わない方がいいでしょう。

「泣き上戸」を使った例文・短文(解釈)

「泣き上戸」を使った例文と解釈を紹介します。

「泣き上戸」の例文1

「彼女は泣き上戸だから隣に座ると大変だ」

泣き上戸の人はお酒が入るとどんな話をしても「嬉しい」「悲しい」「感動した」と泣いてしまうものです。

あまり過剰に反応し過ぎて他人の話の腰を折ってしまうこともあるでしょう。

最初から隣の席を避けようとする人もいることを表しています。

「泣き上戸」の例文2

「男のくせに泣き上戸なんだね」

一般的に男性は人前であまりめそめそと泣かないものです。

しかし男性でも泣き上戸の人がいて、普段は精悍な感じなのですがお酒が入ると急に泣き出してしまうこともあるのです。

それまでのイメージが崩れて軟弱に見えてしまうでしょう。

「泣き上戸」の例文3

「彼女、泣き上戸の上に酔いつぶれるから参ったよ」

飲み会で最も迷惑をかけるのが、泣き上戸だけではなく泣いたまま酔いつぶれて眠ってしまう人です。

場合によっては自宅まで送り届けなければならず、周囲に迷惑をかけた様子を表しています。

「泣き上戸」の例文4

「〇〇さんは泣き上戸の時もあれば笑い上戸の時もある」

ストレスが溜まって精神的に不安定になっていると、お酒を飲んだ時に普段の感情が出易くなります。

嫌なことを思い出した時には泣き上戸になり、嬉しいことがあった時には笑い上戸になる人もいるのです。

迷惑ではありますが「怒り上戸」よりはマシだと思われているでしょう。

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