「泣き虫」と「涙もろい」という言葉は同じような意味だと思っている人も多いですが、厳密には違います。
今回はその違いについて説明します。
「泣き虫」とは?
「泣き虫」というのはただ泣くという意味ではなく 何かを恐れたりしてすぐに泣いてしまう臆病者を指す言葉になります。
泣いている人を指す言葉というよりは怖がりで精神的に脆い人を揶揄して使う言葉です。
実際自分が危機に陥った時にすぐに泣きごとを言うような人を指す言葉なので、ただ泣く事が多い人を指す言葉ではないです。
すぐに弱気になったり、泣き言を言って諦め癖がついてしまった人という意味もあります。
「涙もろい」とは?
「泣き虫」によく似た言葉で「涙もろい」というのがあります。
「涙もろい」というのはよく泣く人を指す言葉ですが決して悪い意味で使われる言葉ではないです。
むしろその逆で「涙もろい」というのはちょっとした感動話や良い話を聞いた時にすぐに涙を流すような事を指す言葉です。
なのですぐに同じすぐに泣く人でも「涙もろい」と言われるような人は人情家だと思われている事が多いです。
「涙もろい」は同じ泣くでもプラスの意味で使われる言葉になります。
そして人を憂う気持ちがあって困っている人がいたら助けてあげたいと思える人でもあります。
「泣き虫」と「涙もろい」の違い
「泣き虫」と「涙もろい」の一番の違いはどういう状況で泣いているかという点が一番大きな違いになります。
「泣き虫」は自分の事でいつも泣いていて情けない人という意味で使われますが、「涙もろい」は自分の事では泣かないで感動話を聞いたり、他人が辛い思いをしているのを聞くと思わず泣いてしまうような人に対して使うという点で違いがあります。
「泣き虫」はいつも自分が誰かに虐められていると思って泣いているような人を指して、「涙もろい」は他人を想って泣いてくれるような優しい人という意味になります。
まとめ
「泣き虫」も「涙もろい」も文言だけ見ると同じような意味の言葉に見えますが、そうではないです。
実際は同じよく泣く人という意味の言葉でも 「泣き虫」はマイナスのイメージを持たれる言葉ですが、「涙もろい」というのはプラスの意味で使われる言葉になります。
同じよく泣く人という意味の言葉ですが、そのイメージは全くの正反対です。
「泣き虫」はいつも虐められて反撃もしないで泣いているだけのような人を指しますが、「涙もろい」というのはいつも泣いているというイメージはあっても他人に関する事で泣いているので、良いイメージを持たれています。
いつも泣いているという点では同じでも全くその印象が異なります。
精神的な脆さという点でも大きな違いがあります。
泣き虫はいつも誰かに虐められて泣いているような人なので精神的にかなり脆い人になります。
涙もろい人は精神的に脆いという事はなく、むしろ他人のために泣く余裕があると言えます。
その意味で両者はいつも泣いているという点では同じですが、精神的な強さという点では全く異なると言っても過言ではないです。