「灯台もと暗し」とは?意味や使い方を解説

ことわざ・慣用句

「灯台もと暗し」とは?

「灯台もと暗し」ということわざを、聞いた事があるかもしれません。

「灯台もと暗し」「とうだいもとくらし」と読む、比較的有名なことわざのひとつです。

しかし、「これはまさに『灯台もと暗し』だね」などと言う話を聞いた時に、意味が分からない人もいるでしょう。

また、「灯台もと暗し」という言葉の意味を誰かに聞かれた時に、正確な意味を答えられない人は多いと思います。

そこで「灯台もと暗し」の意味や使い方を紹介します。

間違った由来を覚えている人が多いので、「灯台」の意味を知ると驚く人もいるかもしれません。

「灯台もと暗し」の意味

「灯台もと暗し」には、「人は身近な事には、なかなか気付けないものだ」という意味があります。

また「灯台」と聞くと、船が安全に運航できるためにある、海辺の灯台を思い出す人が多いと思います。

しかし実は、「灯台もと暗し」の由来になった「灯台」は、油に入った皿に火をともす「燭台」の事を指しています。

燭台は周囲を明るく照らしますが、燭台の真下の部分は濃い影ができて暗い事が、「灯台もと暗し」の由来となっています。

このように「灯台もと暗し」には、灯台の真下の暗い部分が見えないように、身近な事には気付けないという意味があります。

「灯台もと暗し」の言葉の使い方

「灯台下暗し」という言葉を使う時は、「身近な物事に気付けなかった時」を選ぶようにしましょう。

例えばメガネを無くしたと思い、家じゅうを探したのに見つからず途方に暮れる人がいるかもしれません。

しかし第三者が見たら、その人の頭の上にメガネが掛かっているのが見えるかもしれません。

このような状況を「灯台もと暗し」という言葉で表現する事ができます。

慌てやすい人は、このような状況をいくつも思い出す事ができるでしょう。

そのような時に、「灯台もと暗し」という言葉を使ってみましょう。

「灯台もと暗し」を使った例文

「灯台もと暗し」を使った例文を紹介します。

様々な場面における「灯台もと暗し」を使った文章を見て行きましょう。

「灯台もと暗し」の例文1

「無くしたと思ったスマホが、実はポケットの中とは『灯台もと暗し』だ」

この例文のように、スマホを落としたと思って街中を捜し歩いたら、実はポケットの中だったというような出来事を体験した人もいるでしょう。

これはまさに「灯台もと暗し」の典型的な例と言えます。

家の鍵や、筆記用具なども「灯台もと暗し」になりやすい場所に、しまってしまいがちですので注意しましょう。

「灯台もと暗し」の例文2

「こんなに美味しい飲食店がマンションの一階にあるとは、『灯台もと暗し』としか言いようがない」

食べ歩くのが好きな人は、遠くの街まで出かけてでも評価の高い飲食店に食事をしに行くでしょう。

しかしこの例文のように、自分の地元の店や、家の近所の店に対しては、無関心である事が多いでしょう。

また「地元の店や、近所の店がそんなにおいしい料理を出すはずがない」という決めつけがあるのかもしれません。

引っ越す間際になってから、実は最高に美味しい料理を出す店が家の近所にあると知ると悲しいかもしれません。

そこで普段から近所の飲食店を開拓するように、近くの店にも一度は食べに行ってみてはいかがでしょうか。

「灯台もと暗し」の例文3

「結婚したいと思った男性が幼なじみとは、『灯台もと暗し』だった」

恋愛にも「灯台もと暗し」と言えるような出来事があるかもしれません。

この例文に登場する女性は、長い間、幼なじみを結婚対象として見ていなかったのかもしれません。

もしも、幼なじみを好きになったのが、彼が結婚した後だった場合は、かなり残念な思いをするでしょう。

みなさんも、幼なじみや、近くにいてくれるのが当たり前だと感じるような人の事を、恋愛対象になるかどうか、もう一度考えてみてもいいかもしれません。