「犬、塊を逐う」とは?意味や使い方、例文など分かりやすく解釈

「犬、塊を逐う」とは?意味と使い方

この記事では、ことわざの「犬、塊を逐う」の意味を分かりやすく説明していきます。

「犬、塊を逐う」とは?意味

「犬、塊を逐う」の読みは、「いぬ、つちくれをおう」「愚かな人は、結果ばかりを見て、原因を探ろうとはしない」と言う意味で、結果ばかりを見るような愚かな人になるなと戒めることわざです。


「犬、塊を逐う」の概要

「犬、塊を逐う」のことわざを、言葉毎に分解して、その意味を詳しく説明します。

「犬」は古くから人間の身近に居て、ペットとされて来た動物の「犬」です。

「犬」が出て来ることわざは、日本のみならず世界中に沢山あり、このことわざもその一つです。

「塊」は音読みでは「かい」で、訓読みは「かたまり」または「つちくれ」で、ここでは「つちくれ」すなわち「土のかたまり」の意味を指しています。

この「つちくれ」は漢字では「土塊」と表記されることもあり、こちらの方が意味は理解し易いかも知れません。

「逐(お)う」を辞書で調べると、「追う」と同じ意味を表す漢字として扱われていますが、強いて言えば「追う」は既に目に見えている物や目標へ向かう場合に使われ、「逐う」は、まだ見つけていない物を探す場合や、更に深く研究するような場合に使われると言う違いがあります。

従って、この3つの言葉をつなげた「犬、塊を逐う」の文字通りの意味としては「犬は、投げられた土塊を追う」となり、この言葉には言外に「投げられた土塊ばかりを追って投げた者を追わない」との犬の行動・習性が込められています。

犬は利口な動物とされていますが、それでも人間には比べようもなく能力・知力は劣っています。

そのため、「愚かな人は、結果ばかりを見て、原因を探ろうとはしない」と言う意味を、この「犬」の行動・習性になぞらえたのが、「犬、塊を逐う」のことわざなのです。


「犬、塊を逐う」の言葉の使い方や使われ方

「犬、塊を逐う」の言葉は、以下の例文のように使われます。

・『犬、塊を逐うということわざがありますが、このことわざでは、犬は愚かなものとして使われています』
・『彼は発生した問題に対する対処法ばかりを考え、その原因には全く無頓着です。これではまさに、犬、塊を逐うと言えます』
・『犬、塊を逐うのことわざの通り、結果ではなく、その原因の追求が大切です』

「犬、塊を逐う」の類語や言い換え

「犬、塊を逐う」の言い換えとしては、その意味を端的に説明するしか、適切な類語や言い換えの慣用句は見当たりません。

「結果だけでなく原因に目を向けよ」「原因追及が大切」などと言い換えるのが適当と思われます。

結果と原因の道理と言う意味では「因果応報」と言う四字熟語がありますが、これは戒めのニュアンスが異なり、余り適切とは言えないでしょう。

まとめ

「犬、塊を逐う」の読みは、「いぬ、つちくれをおう」「愚かな人は、結果ばかりを見て、原因を探ろうとはしない」と言う意味です。

余り聞きなれないことわざかも知れませんが、結果ばかりを見て、その原因を追究しないような、愚かな人になるなと戒めることわざです。

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