「珍道中」とは?意味や言葉の使い方、概要(元ネタ)など

「珍道中」とは?新語・ネット用語

旅行記や体験記などで見かける独特の表現に「珍道中」という言葉があります。

ほかではまず使われないこの言葉ですが具体的にはどのような内容を表しているのでしょうか。

今回は、「珍道中」の意味と使い方について解説します。

「珍道中」とは?意味

「珍道中」とは、面白おかしい体験や珍しい出来事にしばしば遭遇する旅のみちゆき」を指す言葉です。


「珍道中」の概要

「珍道中」「道中」とは「目的地までの道のり」「旅の途中」「旅路」など出発地点から目的地まで移動している間の時間を指す言葉です。

一般的にはある程度の距離を移動する旅を指して使われる言葉で、その中でも特に珍しい出来事が起こるようなもののことを「珍道中」と表現します。

「珍道中」というのは基本的にやユーモラスで笑い話になるような旅のみちゆきを指しますが、その他にもトラブルやハプニングなど通常では遭遇しないような確率の低い出来事や体験も含みます。

財布や切符など貴重品を紛失したりホテルの設備が壊れたりといった当事者にとっては不幸な出来事でも後になって振り返れば思い出深いエピソードとなるような体験が満載だった旅が「珍道中」です。

普通の旅や旅行を指して「珍道中」と表現しますが、よくあるのは旅行記や旅日記など旅をまとめた作品を指す言葉として使われるケースです。

日本で有名な「珍道中」の作品といえば十返舎一九が記した「東海道中膝栗毛」が挙げられます。

旅を描いた作品というのは基本的にエピソードが豊富なため「珍道中」なものが多く、「80日間世界一周」など世界的な名作もたくさんあります。

厳密な定義ではありませんが「珍道中」は笑い話になるような旅や旅行を指す言葉なので一般的は無事に目的地についた旅や旅行のみに対して使われます。

道中が面白おかしくても最終的に事件や事故に巻き込まれるなど不幸な終わり方をしている場合は「珍道中」とはいいません。


「珍道中」の言葉の使い方や使われ方

・男女二人が珍道中を繰り広げる物語。

・初めての海外旅行は珍道中と呼ぶにふさわしい賑やかなものだった。

・彼と一緒に旅行に行くといつも珍道中になってしまう。

・珍道中を面白おかしくつづった旅行記がベストセラーになる。

「珍道中」の類語や言いかえ

・冒険旅行
「日常から離れ新鮮で貴重な体験ができる旅行」を指す言葉です。

非日常的な体験や経験が盛り沢山な旅を意味しており、珍しい出来事に出会う「珍道中」とは似た意味を含んでいます。

「珍道中」が笑い話のようなコメディチックなエピソードが多いのに比べるとこちらは未知への挑戦を意味するアドベンチャー体験が強めで笑い話的な要素は少なめです。

・ドラマチックジャーニー
「まるで物語であるかのような波乱に富んだ旅」を意味する言葉です。

ありふれた出来事ではない珍しく貴重な出来事が頻繁に起こるような旅を指しており、飽きることなくいろいろなことが起きる「珍道中」とは多くの共通点が見られます。

「珍道中」が滑稽な出来事やトラブルが多いのに対し、こちらは心が震えるような感動的な体験が多い旅を指しています。

まとめ

旅行記のタイトルなどでよく見かける「珍道中」という言葉は旅好きな日本人にとってなじみ深い表現です。

本人たちは至って真面目な旅でも客観的に見ると「珍道中」だった、ということはよくあります。

常識として知っておきたい言葉なのでこの機会にきちんと意味を覚えておいてください。