「環境保護」と「環境保全」の違いとは?意味や違いを分かりやすく解釈

「環境保護」と「環境保全」の違いとは?違い

この記事では、「環境保護」「環境保全」の違いを分かりやすく説明していきます。

「環境保護」とは?

「環境保護」は、自然を中心に今ある現状をそのまま保護することです。

この時、保護すべく自然に人間が手を加えた場合、保護ではなく、保全となり、保全は、人がある程度自由に手を加えて人のために自然を生かすことです。


「環境保全」とは?

「環境保全」は、人のために環境を保護することです。

つまり、人が手を加えてその自然をできるだけ人間が活動可能な状況下になるよう手を加えるのです。

完結に言えば、ジャングルなどは人が手を加えれば、人間が住める環境になり、これを「環境保全」と呼びます。


「環境保護」と「環境保全」の違い

「環境保護」「環境保全」の違いは、保護対象を何に置き換えるかです。

「環境保護」は、自然を中心に自然に手を加えることなく保護することですが、「環境保全」は人間が中心になり、人間の生活の中心に自然を保護することにあります。

「環境保護」の例文

・『環境保護団体は実質的には環境保存団体だ』
この例は、環境を保護しようとする団体は、実は環境を保存することを中心とした団体であるという例です。

まず、保護は、人間が手を加えることなく、その場所を確保し保存する行為に当たるため、実質的には保護団体は保存団体だという例です。

・『環境保護団体と保全団体は違う』
この例は、「環境保護団体」「環境保全団体」は理念が異なると述べています。

「環境保護団体」は、実質的には種の保存や環境の保存が中心で自然が最も第一とします。

一方、保全団体は、人間の生活を中心にして環境を整えるという理念になり、両者は異なる理念です。

「環境保全」の例文

・『アマゾンの環境保全に努める』
この例は、アマゾンを開拓してそのエリアを人間を中心とした人間が住む環境にすることに努めるという例です。

「環境保全」は、人がある程度自然環境を作り変えて自然と共存することにあります。

この例では、アマゾンを開拓してアマゾンの自然環境の中に人間が住めるよう開拓することを指します。

なお、「保全」は人が住む場所以外は環境を作り替えないので環境破壊行為には当たらず、自然を生かしつつ人間が住む場所を構築するのです。

・『環境保全は水質の浄化業務などがある』
この例は、「環境保全」の団体の取り組みには、水質の浄化があるとした例になります。

「環境保全」は、人間を中心に生活環境を整えることであるため、飲み水の水質が悪くなればそれを浄化する役割が与えられるのです。

その為、企業側は、自社の技術を団体に提供することで地域の環境を保全する役割と技術力の宣伝の2つを得ることができます。

まとめ

「環境保護」「環境保全」の違いは、保護対象とどうするかという違いです。

「環境保護」は、自然が中心で実質的には保存活動ですが、「環境保全」は、人間が中心であるため、生活において人間がある程度環境を変化させることが許容されており、自然と共存することが主です。

その為、「環境保全」は、人間の生活が脅かされ始めると技術力を行使して環境を整えることが許されます。

一方、「環境保護」は人が手を加えてはいけないので自然にとってマイナスの状況を食い止める際、技術を使用して食い止めるのではなく、隔離という手段に打ってでます。

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