「生き馬の目を抜く」の意味
「生き馬の目を抜く」の意味は以下の2つです。
1つ目は、「自分の利益になる様に素早く行動すること」という意味です。
ビジネスなど損得勘定が発生する時に、先まで読んで他人を出し抜き、自分が有利になる様に行動することを言います。
2つ目は「抜け目がなく油断できない」という意味です。
自分では全く無欲な様子なのですが、自然に人よりも目立ってしまうので、人から「油断できない奴」と警戒される人のことを言います。
人前では謙遜しているのですが、実は陰では努力をしたり、根回しをしているのでは、と思われる時の表現です。
「生き馬の目を抜く」の読み方
「生き馬の目を抜く」の読み方は「いきうまのめをぬく」と読みます。
ことわざですのでこのまま覚えてしまいましょう。
「生き馬の目を抜く」の表現の使い方
「生き馬の目を抜く」の表現の使い方を紹介します。
文法的な使い方
「生き馬の目を抜く」はことわざであり、人の言動や振る舞いのたとえとして使われます。
「生き馬の目を抜く様だ」という表現が一般的です。
良い意味ではない
「生き馬の目を抜く」は、「賢くて素早い」というだけではなく、「抜け目がない」「根回しが上手い」という意味もあります。
ビジネスでは人から妬まれている時に使われることもあるのです。
「生き馬の目を抜く」の由来
「生き馬の目を抜く」の由来は、「生き牛の目を抜く」ということわざから来ています。
「生き牛の目を抜く」は、「相手を出し抜いて利益を得ること」という意味で使われ、「目を抜く」は「人をだますこと」という意味もあるのです。
しかし馬の方が牛よりも足が速く、「目を抜くこと」が困難であることから、「生き馬の目を抜く」として使われる様になりました。
「生き馬の目を抜く」の類語
「生き馬の目を抜く」の類語を紹介します。
「世渡り上手」【よわたりじょうず】
社会生活でうまく立ち回り、自分に有利な人間関係を築いたり、裕福な生活ができる様子」という意味です。
「ずる賢い」【ずるがしこい】
「悪いところに知恵が働き、自分の有利になる様に行動する様子」という意味です。
「生き馬の目を抜く」を使った例文
「生き馬の目を抜く」を使った例文と意味を解釈します。
「生き馬の目を抜く」を使った例文1
「彼は生き馬の目を抜く様に出世した」
日頃あまり一生懸命仕事をしていない様に見えたのですが、他の同僚を差し置いていち早く出世したことを表しています。
「生き馬の目を抜く」を使った例文2
「生き馬の目を抜く業界で、生き残るのに必死だ」
他の企業よりもいち早く話題を取り入れたり研究開発に取り組んだりと、ライバルが多い業界で苦労をしている様子を表しています。