この記事では、「痛々しい」の意味を分かりやすく説明していきます。
「痛々しい」とは?意味
痛いという感覚は、身体に傷を負ったり病で苦しんだりする際に感じる衝撃であり、とても嫌なものです。
その痛みを繰り返す「痛々しい」にはどのような意味があるのでしょうか。
とても可哀そうでな状態で、傍から見ているのが辛いことを表しています。
「痛々しい」の概要
痛々しいと感じるのは誰なのでしょうか。
実は、実際に痛みを感じている人ではありません。
痛みを感じている人を観察した人が痛々しさを感じるのです。
そのため、自分がケガをした状況で「転んでケガをしてしまって、本当に痛々しい」と誰かに説明するのは明らかに不自然。
例えば、ケガをした人に声を掛けるときに「痛々しいね」と言うのは慣用的です。
痛いという言葉を重ねて、実に痛そうで本当に気の毒ですねという心からの同情を伝える際、便利に使えます。
また、身体的な外傷を負ったときだけではなく、精神的に大変な状況であっても「痛々しい」が当てはまります。
ストレスで病んでしまったり、失恋でやつれてしまったり。
そのようなときも傍から見れば、気の毒と感じるためです。
ただし、見るからに大変だからこそ痛々しいのであって、傷ついているけれど平気な顔をしていられる人に向かって「痛々しい」と言いません。
他にも、見るからに恥ずかしい人にも使います。
近年は、「あの人、イタイよね」と言われたら、ダメなポイントを素直に修正するべきです。
「痛々しい」の言葉の使い方や使われ方
気の毒な相手に対して「あなたの大変な状況に胸を痛めています」という気持ちを伝える際に用いる「痛々しい」という言葉。
では、どのように使うのでしょうか。
例文をご紹介します。
『頭に包帯を巻いて松葉づえで登校しなきゃいけないなんて、痛々しくて見ていられない』
『婚約破棄したばかりなのに気丈に振舞っているけど、痛々しくて声掛けをためらう』
『あの年齢でカラーコンタクトって痛々しいっしょ』
「痛々しい」の類語や言いかえ
「痛々しい」を言いかえるには、次のような言葉が使えます。
「気の毒」「痛ましい」「見るに忍びない」「哀れ」「不憫(ふびん)」「涙ぐましい」などです。
また、「惨め」も間違いではありませんが、相手に対して悪い感情を持っているからこそ口にしてしまう言葉であると感じられます。
まとめ
「痛々しい」という言葉は、相手に対して優しさをもっていなければ言えない言葉です。
これが相手に憎しみを感じているならば、「いい気味」「自業自得」というような、あざけりの意味を持つ言葉に変換されてしまいます。
つまり、自分に対して「痛々しい」という気持ちを抱いてくれる人は、味方なのです。
「放っておいてください」と強がりを言わず、「ご心配いただき、ありがとうございます」「大丈夫です」と丁寧に気持ちを返すのが礼儀。
このように言葉で相手の誠意がわかるのですから、言葉選びは慎重に行いたいものです。