この記事では、「相対的」と「絶対的」の違いを分かりやすく説明していきます。
「相対的」とは?
他との関係において成り立つことを意味する「相対的」。
「相対的」は、他との比較の上に成り立つことを意味する言葉です。
つまり、何かのものごと、人、などに対しそれら以外のもの、人、と比較し、その違いに注目し、そのものの位置や人の位置などを表すこととなります。
そのため、「相対的」の場合、比較するものや人がなければ成立しません。
また、それらによって基準は変わります。
「相対的」の類語には、「比較的」や「割りに」などがあり、英語では「Relative」です。
「相対的」の使い方
「相対的」の場合、「相対的に見る」や「相対的に判断する」などといった表現方法があり、また、「相対的貧困率」や「相対的な判断」、「相対的な価値観」、「相対的な評価」などといった何を「相対的」に見ているのかを表す言葉もあります。
「絶対的」とは?
他の何物とも比べようもない状態や存在であることを意味する「絶対的」。
他のものと比較することはなく、また、影響されることもない状態が「絶対的」となります。
他との比較対立など全く必要ない、物事が絶対であること、それが「絶対的」なのです。
そのため、「絶対的」には、比較するものや人など不要です。
「絶対的」の類語には、「完全」や「100%」、「決定的」、「完全無欠」などがあり、英語では「absolute」です。
「絶対的」の使い方
「絶対的」には、何が「絶対的」なのかを表す言葉がたくさんあります。
「絶対的な価値」や「絶対的エース」、「絶対的な権力」、「絶対的な支持」、「絶対的な信頼」など、様々な言葉があります。
「相対的」と「絶対的」の違い
「相対的」と「絶対的」は対義語の関係にあります。
「相対的」の場合、比較する対象物がなければ成立しません。
他のものとの関係や比較によって成立するものとなるため、価値が変わる点が特徴です。
一方、「絶対的」の場合は、他のものと比較することはありません。
そのため、比較するものは不要で、比較することがないため、価値が変わらない点が特徴です。
このように「相対的」と「絶対的」には、比較するものの有無、価値観の変動、といった違いがあります。
「相対的」の例文
・『私的には今回のテストの結果に納得できないものの相対的に見れば、さほど悪くない点数でした。』
・『私が住んでいる地域では相対的に賢いと言われる高校に進学したものの、全国的に見れば、そう大した高校ではなかった。』
・『相対的に見て、今回の作品は、さほど、良くなかったと私は思う。』
・『物事を相対的に判断することも大切です。』
「絶対的」の例文
・『彼は3年の月日を経て、絶対的エースと呼ばれるまでに成長しました。』
・『彼は、この部内で絶対的な権力を持つ人物です。』
・『付き合って3年。やっと、彼女から絶対的な信頼を得ることができるようになりました。』
・『彼の一言で、一気にこちらのチームの方が絶対的に有利な立場となりました。』
まとめ
以上が「相対的」と「絶対的」の違いです。
例えば、「相対的評価」と「絶対的評価」では、その評価内容は異なるものとなり注意が必要です。