「瞠目」と「刮目」の違いをご存知ですか?
この記事では、「瞠目」と「刮目」の違いを分かりやすく説明していきます。
「瞠目」とは?
「瞠目」は「どうもく」と読みます。
「瞠」という漢字は、「瞠る」と書いて「みはる」と読むことができます。
「みはる」「目を見張る」「みつめる」という意味があります。
「目」は文字どおり「め」という意味を持っています。
この2つの漢字から構成される「瞠目」は「目を見張ること」という意味があります。
「瞠目」とは「驚いたり感心したりして、目を見張ること」です。
「瞠目」は驚いたり感心したりする場合だけではなく、驚き呆れるといった場面でも使われることがあります。
「世人を瞠目させる」や「瞠目すべき業績」といった使い方をします。
また自信作を相手に見せる場合などに、「瞠目せよ」といった使い方をする場合もあります。
「刮目」とは?
「刮目」は「かつもく」と読みます。
「刮」の字には、「えぐりとる」「こする」という意味があります。
そして「目」は前述したように「め」という意味を持っています この2つの漢字から構成される「刮目」は、「注意してよく見ること」「目をこすってよく見ること」「強い関心をもって見ること」という意味を持っています。
「刮目して待つ」や「刮目に値する業績」という使い方をします。
また「改めてよく見なさい」という意味で、「刮目せよ」といった使い方をすることもあります。
「刮目」の語源は、三国時代の呂蒙のエピソードだといわれています。
その中に「士別れて三日ならば、即ち当(まさ)に刮目して相待つべし」という一文があります。
これは「三日も会わなければ、すっかり変わっているので注意してよく見なさい」という意味です。
「瞠目」と「刮目」の違い
用語の意味はお分かりいただけたでしょうか。
「瞠目」と「刮目」はよく似た言葉です。
共通するのは「瞠目」も「刮目」も、「感心して見る」時に使う言葉です。
「瞠目」は前述したように「驚いたり感心したりして目を見張ること」です。
つまり「大きく目を見開いて見ることをいいます。
そして「刮目」とは「目をこすってよく見ること」です。
「瞠目」の例文
・『専門家も瞠目するような調査結果となった』
・『彼の活躍は瞠目に値する』
・『あまりの衝撃に瞠目する』
・『世間は彼の仕事に瞠目し、喝采を送った』
「刮目」の例文
・『小説家の新作を刮目して待つ』
・『彼の仕事ぶりに刮目した』
・『刮目するほどのうまさでもない』
・『彼の将来には刮目するものがあるに違いない』
まとめ
以上が「瞠目」と「刮目」の違いになります。
「瞠目」は驚いたり感心したりして、目を見張ること。
つまり目を大きく見開くことです。
「刮目」は「目をこすってよく見ること」です。
よく似た言葉だと思いがちですが、調べてみるとまったく意味の違う言葉だということがわかります。
「瞠目」も「刮目」も日常的に使う言葉ではないものの、ビジネスシーンでは使う機会がある言葉です。
この機会に違いを整理してみてください。