この記事では、「確立」と「確定」の違いを分かりやすく説明していきます。
「確立」とは?
制度・考え・計画などを、しっかりと定めることです。
藻の培養方法のことで考えてみます。
ある種の藻はバイオ燃料として活用することができ、そのため効率的に培養する方法が考えられています。
バイオ燃料を大量に生産できれば、石油エネルギーに頼る割合を減らすことができ、環境問題の解決に一歩近づくかもしれません。
何も考えずに藻を培養していても効率的ではありません。
そこで、効率的な方法を作り出すために、計画を立て、実験をしました。
それによって、最適な培養方法がはっきりと定まりました。
この場合は「培養方法が確立した」ということができます。
適当に何かをするのではなく、しっかりしたものに作りあげることを意味しています。
この例でいえば、培養方法をしっかりと作りあげることができたといえます。
「確立」の使い方
制度・考え・計画などについて使用をする言葉です。
基礎の段階から整えて、しっかりしたものを作りあげることについて使用をします。
「確定」とは?
はっきりと決めるという意味があります。
風邪かなと思ったときのことで考えてみます。
「風邪かな?」と感じても、本当にそうなのかは検査をしてみないとわかりません。
少し体調が悪いだけかもしれないし、気持ちの問題ということも考えられます。
そこで病院に行って検査をしてもらいました。
検査の結果、インフルエンザウイルスによるものだとはっきりとしました。
病院での検査なので間違いはないでしょう。
検査機器を使い調べてもらっています。
さらに知識と経験のある医師がインフルエンザだと、はっきりと言っています。
この場合は「インフルエンザであると確定した」ということができます。
「確定」の使い方
日常のさまざま場面で使用されています。
何かをはっきりと決めることに使う言葉で、「何か」はさまざまあります。
たとえば、旅行先、目標、検査の結果、通販での購入などです。
日常の中ではっきり決めなければならないことがあり、日常のいろいろな場面で使用されます。
「確立」と「確定」の違い
どちらの言葉にも、かたく決めて動かないという意味を持つ漢字である「確」という漢字が使用されています。
このことからもわかる通り、2つの言葉には決めるという意味が含まれています。
しかし、何が決まるのかという点に違いがあります。
前者の言葉は、制度・考え・計画などをしっかり作りあげて決まり定まることを意味しています。
後者の言葉は、物事をはっきり決めることです。
「確立」の例文
・『販売方法を確立する』
・『バッティングフォームを確立させた』
・『栽培方法が確立している』
・『独自のスタイルを確立させた』
「確定」の例文
・『すでに確定しています』
・『確定間違いなしだ』
・『検査の結果、病名が確定しました』
・『確定した内容を発表する』
まとめ
2つの言葉は、はっきり定めるという意味を含んでいますが、何を定めるのかという点に違いがあります。