世界には、色々な役職があります。
この記事では、「総帥」と「総統」の違いを分かりやすく説明していきます。
気になる言葉を知って、ニュースを正しく読んでいきましょう。
「総帥」とは?
総帥(そうすい)とは、指導者のこと。
指示を出す、責任者です。
もともとは戦争時に使われていた軍の言葉でしたが、今ではビジネスの場でも広く用いられています。
総帥は「総」と「帥」がくっついた言葉です。
「総」にはバラバラな物をひとつにまとめる、支配するという意味があります。
また「帥」には大勢の人たちを率いていく、そのような訳もあります。
つまり左右いろいろな方向を見ていた人を説得して、ひとつに整えていくことが「総帥」です。
総帥と呼ばれるには、強いリーダーシップが求められます。
使い方としては「通信業界の総帥は、非常に険しい顔をしていた」や「彼は経済界の総帥と呼ばれる人物だから、失礼のないように」などがあります。
経済界や組織、新事業のトップが総帥です。
「総統」とは?
総統(そうとう)とは、国の最高指導者のこと。
もともと中国で使われていた呼称でしたが、現在は「台湾政府の最高指導者」を総統と呼んでいます。
その国のトップが総統です。
「総統」も力強さをあらわす「総」と「統」から生まれた言葉です。
「総」には、秩序ある社会をつくるという意味があります。
また「統」には、まとめるという政治的な訳もはいっています。
つまりルールを作って、民衆をまとめていくのが「総統」の役割になります。
具体的な使い方としては「台湾の蔡英文総統が、日本に謝意の言葉をおくった」や「歴史の授業で、フランコ総統の生涯を学んだ」などがあります。
かつてスペインなどの一部の国では「総統」という呼称を用いていました。
現在「総統」を使用しているのは、台湾など限られた国のみとなっています。
「総帥」と「総統」の違い
どちらも「総」の漢字から始まるので、紛らわしいです。
「総帥」と「総統」の違いを、分かりやすく解説します。
・台湾の最高指導者が「総統」
「総帥」と「総統」は、どちらもナンバーワンという意味があります。
「総帥」は軍で使われていた言葉でしたが、現在はあらゆる分野のトップに対して用いる言葉になっています。
「ボクシング界の総帥」や「相撲の総帥」などと呼ばれます。
それに対する「総統」は、国家の最高指導者のこと。
おもに台湾のトップをあらわすとき、用いる表現です。
広く使用できるのは総帥。
使うシーンが限られているのが総統です。
まとめ
「総帥」と「総統」の違いを分かりやすくお伝えいたしました。
どちらも司令塔・指揮者という意味合いがあります。
総帥は業界のトップ、最高ヘッドとして用いられている言葉。
それに対する総統は、国家の最高指導者のこと。
おもに「台湾の蔡英文総統の肩書き」として親しまれています。
あらゆる分野に応用がきくのが総帥。
使われる範囲が限定されているのが総統です。
似ている言葉ですが、違いを正しく認識しておきましょう。