「考慮」
「考慮(こうりょ)」という言葉は、ビジネスシーンではよく耳にする言葉でしょう。
少し堅苦しいフレーズの言葉に感じることもありますが、仕事の場面だけでなく日常会話でも使うことができるものです。
日常会話では「君の意見も考慮するよ」などが挙げられますが、「君の意見もしっかりと頭に入れて考えている」というような思いが、「考慮」の中に含めることができるので、ビジネスシーンだけでなく、このような身近な場面でも用いることができます。
「考慮」の意味
「考慮」とは、「そのことをよく考えてみること」という意味を持つ言葉で「相手の都合を考慮する」となると「相手の都合も含めてよく考える」という意味になります。
「考慮」の言葉の使い方
「考慮」という言葉の使い方を考えてみると、仕事の場面で新しい事業を検討する場合は、「自社の都合」や「資金の問題」や「市況」や「競合他社」など、考えに含める要素はたくさんありますが、これらの要素を含めてよく考えることを「考慮」と言います。
「考慮」の「考」は「考える(かんがえる)こと」、「慮」は「考えを巡らすこと」という意味があり、これらの漢字から見ても「考慮」は「考える」という意味に留まらず、「様々なことに考えを巡らせる」という言葉になってきます。
そのようなことから、じっくりと考える場面で使われることになりますが、「〜を考えてみると」と使う場面で「考慮すると」と言い換えることでも使うことができるでしょう。
「考慮」は、丁寧な意味の表現として伝えることができるために、様々な人に対する配慮のニュアンスを伝えることもできて、真剣な話をしなくてはならない時に「考慮する」を使うことができます。
「考慮」を使った例文・短文(解釈)
では、ここから「考慮」を使った例文を見てみることにしましょう。
「考慮」の例文1
「様々な意見を考慮した結果、私の案が採用されたようだ」
企業で事業を進める時には、様々な議論が展開されることが少なくありません。
その過程においては、関係者からアイデアを募集したり、意見を求めることもあります。
そのような中で、積極的な意見を出した「私」の案が採用されたことは、本人にとって大変うれしいことではなかったかと思いますが、これも事業に対する強い思いと情熱が注がれていたからかもしれません。
「考慮」の例文2
「君のアイデアも考慮に入れながら、次のプランを練っていくことにしよう」
このようなことを上司から言われたなら、非常にやりがい感を感じるのではないでしょうか?この例文では「様々な要素を思いめぐらす際に、その要素の1つとして君のアイデアを入れる」ということを指しています。
意見が多い場合や、たくさんのアイデアが集まった場面でこの使い方がされることがあります。
「考慮」の例文3
「今回の新商品開発においては、自分の意見を全く考慮してもらえなかった」
新商品を開発される時には、色々な情報を集め、様々なアイデアや意見が求められます。
この時も意見を色々と出したのでしょうが、残念ながら採用されることがなかったのですが、ここで落ち込む必要はありません。
大切なことは「考慮」されなかった理由をしっかりと把握しておくことで、自分の意見やアイデアに何が不足していたのかを理解することでしょう。
「考慮」の例文4
「事情を考慮して、今回の問題は不問とした」
このような場面では、対象となる人の個人が抱えている事情を汲み取っている状況で使われていることが理解できます。
この例文では「事情を考慮すると彼を責める訳にはいかない」という許すことができない行為や問題であっても、彼の事情に配慮している場面であることが見えてきます。
但し、このような活用法は、あくまで許す側が使う言葉なので、逆の立場の人が使ってしまうと失礼になるので注意は必要です。