税にまつわる言葉は、いくつかあります。
この記事では、「脱税」と「粉飾」の違いを分かりやすく説明していきます。
気になっていた用語を、今すぐクリアにしていきましょう。
「脱税」とは?
脱税(だつぜい)とは、納めるべき税金を納めないこと。
悪質な手をつかって、税金を支払わなくていいように取り計らうことです。
脱税は違法なので、見つかれば逮捕されます。
刑事罰に問われ、最悪のケースでは懲役刑が科せられます。
脱税とは「税を脱する」と書きます。
つまり「税を納める」というスタンスから、逸脱しているのが脱税です。
脱税が見つかるパターンはいくつかありますが、マルサと呼ばれる「国税査定」のチームが発見することが多いです。
怪しいと思われる人の自宅に数億円が隠されていた事件、事務所のバッグから数千万円出てきたケースなどがあります。
脱税は犯罪なので、節税や租税回避とも異なります。
そのため多くのケースでは、過少申告加算税や無申告加算税などの追徴課税が科せられます。
また脱税金額が大きいときは、10年以下の懲役刑などが科せられることもあります。
決して甘く見てはいけない問題です。
「粉飾」とは?
粉飾(ふんしょく)とは、赤字を黒字に偽ること。
儲かっていないのに、儲かっている風に装うことです。
そうした会計を「粉飾決算」と呼んでいます。
「粉飾」とは、もともと女性の「おしろい」をあらわす言葉です。
実物より良く見せる・取り繕うという意味があります。
そのため税の言葉で「粉飾」というと、赤字であるにも関わらず黒字に見せることです。
儲けが出ているように見せて、銀行や株主などをごまかす時に用います。
うまいやり方に見えますが、詐欺罪として取り締まりを受ける可能性もあり、大変危険な行為です。
また「粉飾」と似た言葉に「逆粉飾」があります。
逆粉飾とは、黒字であるにも関わらず赤字に見せること。
税金を安くすませるために、おこなう方法です。
こちらも通常の粉飾と同じく、詐欺罪として警察に逮捕される可能性もあります。
「脱税」と「粉飾」の違い
どちらも会計や決算にまつわる言葉です。
「脱税」と「粉飾」の違いを、分かりやすく解説します。
・「粉飾」は会計をごまかすこと 「脱税」と「粉飾」は、どちらも重大な犯罪行為です。
新聞をチェックすると「大手ゼネコン幹部が脱税容疑で逮捕されました」や「利益を水増ししていたとして、公認会計士が逮捕されました」などの悪いニュースが目に飛び込んできます。
脱税とは税金を納めなくてもいいように、所得や現金をかくすこと。
粉飾は赤字決算を黒字決算といつわって税務署に提出することです。
脱税が悪質な所得隠しなら、粉飾は悪質な決算書のごまかしです。
まとめ
「脱税」と「粉飾」の違いを分かりやすくお伝えしました。
どちらも会計や決算にまつわる、違法行為になります。
脱税とは儲けを隠して、税金を納めないこと。
粉飾とは決算書をごまかして、儲かっているように見せかけることです。
どちらも悪質な場合は、逮捕されることもあります。