「脱退」と「退会」の違いとは?分かりやすく解釈

「脱退」と「退会」の違い違い

この記事では、「脱退」「退会」の違いを分かりやすく説明していきます。

「脱退」とは?

所属している団体や組織から抜け出ることです。

団体・組織とは、目的を一つにして人々が集まったものです。

集団を指しています。

集団なので、そこには何人かの人がいることになります。

そこから抜け出ることを「脱退」といいます。

この言葉には、何人抜け出るのかという意味は含まれていません。

音楽グループは、3人や5人など何人かで構成されています。

その中のメンバーが抜けることを「メンバーが脱退する」といいます。

この言葉は、属する集団から抜け出ることを意味しており、複数人の友達で遊びに行くことになって、自分だけ途中で帰ってしまった、などのことではありません。

遊びに行く仲間たちは集団といえますが、目的を同じにして集まったひとつのまとまり、ある目的を達成するための集団ではありません。

そのため、遊びの途中で仲間から抜けたといったことを「脱退」とはいわないのです。


「脱退」の使い方

所属している団体や組織から抜け出ることを指して使用します。


「退会」とは?

所属している会から抜け出ることです。

会とは、目的や好みを同じくした人の集まりです。

町内会、森林を守る会、ウォーキングの会などを指しています。

そういった「会」とつくものから抜け出ることを「脱会」といいます。

たとえば、ウォーキングを楽しむ会に所属していたとします。

この会は歩くことを楽しもうという目的のもとに人々が集まったものです。

会に参加をして、楽しんで歩いていたのですが、脚の不調によって歩くことが難しくなったため、会から抜けることにしました。

これが「脱会」です。

忘年会、新年会、歓迎会なども「会」がつきますが、これらから抜け出ることではありません。

この言葉自体には、なぜ会から抜け出るのかという意味は含まれていません。

活動に参加する時間がない、意見の食い違い、体調不良など、さまざまな理由が考えられます。

「退会」の使い方

所属している会から抜け出ることを指して使用します。

「会」とつかない集団から抜け出ることには使用しません。

「脱退」と「退会」の違い

所属しているところから抜け出るという意味が同じです。

違いは、所属していたところがどこなのかということです。

「脱退」は団体や組織から抜け出ることをいいます。

たとえば、音楽グループ、国連のメンバーなどです。

「脱会」は会から抜け出ることをいいます。

「脱退」の例文

・『脱退を考えている』
・『メンバーの一人が脱退した』
・『脱退を思いとどまらせる』
・『脱退を決意する』

「退会」の例文

・『脱会の意志を伝えた』
・『長年所属していたが脱会した』
・『二人が脱会している』
・『脱会するつもりはない』

まとめ

所属しているところから抜け出るという意味が同じですが、所属していたところがどこなのかという点に違いがあります。

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