本やイラストの仕事について調べているとき、ふとした言葉の差に迷うことがあります。
この記事では、「著作者」と「原作者」の違いを分かりやすく説明していきます。
あやふやな疑問を、今のうちに追い払っておきましょう。
「著作者」とは?
著作者とは、その作品をつくったクリエイターのこと。
本や小説、音楽やイラストなどの制作をおこなった人です。
著作者が持っている権利は、大きく分けて2つあります。
ひとつは良く知られた著作権のこと。
もうひとつは著作権人格権です。
2つの違いは、権利を渡せるか渡せないかというもの。
著作権はその権利を人に譲ることもできますが、著作権人格権は譲ることができないもの。
作った人の権利を強く守ったものです。
著作者は小説家や絵本作家、作曲家や作詞家など、幅広いクリエイター集団をさす言葉です。
国家資格の必要はないものの、ファンの心を揺さぶるような芸術表現が求められる仕事です。
「原作者」とは?
原作者とは映画やゲームソフトの、元となった作品を生み出した人のこと。
ドラマや映画としてデビューする前の、もともとの漫画や小説を描いていた人です。
そのため漫画や小説などの作家さんを、原作者という場合が多いです。
最近では人気漫画を原作にした、テレビドラマが増えています。
東京タラレバ娘、逃げるは恥だが役に立つ、今日から俺は、などは漫画から生まれたもの。
漫画をドラマや映画に実写化する場合は、原作者に断りを入れた上で新たにストーリーを組み立てていきます。
原作そのままのもの、原作を一部アレンジしたもの、原作とまったくかけ離れた内容など、テレビ局の思惑によってテイストは大きく変わってきます。
原作者として売れるためには、まずは良い作品をつくること。
プロデューサーの目に留まる、斬新なアイデアを出し続けることが求められます。
「著作者」と「原作者」の違い
どちらも「作者」が付いているので、困惑することがあります。
「著作者」と「原作者」の違いを、分かりやすく解説します。
・作り手と作品元の違い
著作者とはクリエイターのこと。
小説や絵本や音楽など、著作物にまつわる作品を手がけている人はすべて著作者と呼ばれます。
それに対して「原作者」は、ドラマや映画そしてゲームソフトなどの、もともとのストーリーを作った人のこと。
基盤となるアイデアを1番初めに考えた人です。
そのため考え方によっては、著作者という大きなジャンルの中に原作者がふくまれていることもあります。
著作者は「著作権を持っている人」という意味もあります。
まとめ
「著作者」と「原作者」の違いを分かりやすくお伝えしました。
どちらも芸術分野にまつわる職種のこと。
著作者とは音楽やイラストなどの、制作に携わった人のこと。
著作権の権利をもっている人を「著作者」と指すこともあります。
一方で「原作者」はドラマや映画に映像化される前の、漫画や小説を1番初めにつくった人のことです。
違いが分かると、色々な仕事をますます身近にかんじられます。